『日本型組織の病を考える』村木 厚子
2009年の「郵便不正事件」で検察による冤罪に巻き込まれた村木厚子さん。あれからもう10年も経つのに、日本の中央省庁ではいまだに公文書改ざんやセクハラ、パワハラが横行している。警察や検察などの権力を持った機関の優秀な職員がストーリー立ててことを進めてしまえば、私たち庶民に抗うすべはないという絶望感。村木さんが逮捕後に半年もの拘留に耐えられたのは、「本音と建前」を使い分けることができない真面目な性格とキャリア公務員としての経験からくる仕事に対する自信、夫をはじめとする家族の応援があったからだと思います。そして、村木さんのすごいところはこんなひどい経験も自分の糧にして退官後も社会の問題に向き合っているところです。日本型組織の病を考える (角川新書) [ 村木 厚子 ]