『代理母、はじめました』垣谷 美雨
代理母がビジネス化した近未来の話。義父が16歳の義理の娘に「人助けで良いこと」と思い込ませ、高校を中退させて、代理母として出産させる。もちろん、多額の報酬が目当てで、娘が50歳になるまで代理母をさせるつもりでいる。富士山が噴火し、放射能汚染や災害が多発し、タワマンに住んでいた人たちは郊外へ逃げ出し、荒廃した東京の描写も面白い。結局、金持ちが貧乏な女性を利用して子供を産ませるという貧困ビジネスみたいになっている。こんな未来が来ないことを祈ります日本は少子化対策として、不妊治療くらいしか考えていない。オヤジ政治家に任せていたら悲惨な日本の未来しか想像できない。代理母、はじめました (単行本) [ 垣谷 美雨 ]