『ははのれんあい』窪 美澄
タイトルの『母の恋愛』はメインではない。父母の離婚によって、母がフルタイムで働かなければならなくなったため、長男の「ちはる」が母親がわりに双子の弟たちの面倒を見たり、家事をすることになる。離婚の原因をつくった父をちはるは恨んでいて、弟たちが父に会いたがる気持ちが理解できない。また、父方の祖父を心配する母の気持ちも理解できない。「家族にはいろいろな形がある」という母の言葉。母が結婚、出産、離婚を通して強くなっていく姿は本当にすごい。それに対して、父のはっきりしない態度はイライラする。父の再婚相手が飲み屋で知り合ったタイ人というところも、ちはるの高校のクラスメートが再婚相手の連れ子というところも、今時かな・・・まっ、いろいろありますははのれんあい(1) [ 窪 美澄 ]