『騙し絵の牙』塩田武士
出版界の裏事情がよく分かる作品でした。紙の本が売れないからといって電子書籍へ進出しても読まない人は読まない訳で売れるはずもない。コンテンツの二次利用のことも初めて知りました。映画化されたり、アニメ化されると、いろんな業界へ波及して、儲けが生まれる。パチンコ台になることもあるそうです。タイトルの意味も最後まで読まないと分からない。映画は見損ねたけど、内容は業界人間の駆け引きや人間模様も含めて面白かった。作者が大泉洋をイメージして書いた作品ということで、興味を持って読みました。表紙、裏表紙、各章の写真がすべて違う表情の大泉さんで、読み終えてから写真を見直すと、内容と一致していて納得しました。騙し絵の牙(1) (角川文庫) [ 塩田 武士 ]