『spring』恩田 陸
「蜜蜂と遠雷」のバレエバージョンと言う感じ。萬春(よろずはる)という一人のバレエダンサーの成長物語。構想10年と帯にあるとおり、時間をかけた取材と研究を重ねたことが分かる。中性的で恵まれた身体に音感と知性を兼ね備えた主人公。バレエを目指す人は必ず海外へ留学しなければ一流になれないらしい。春も15歳でドイツへ渡る。そのおかげで、ダンサーは勿論、振り付けや衣装のデザインなども手掛けるようになる。日本の学校教育が子供の個性や才能を奪っているか。海外へ出て正解。YouTubeでバレエ音楽を聴きながら読了。spring (単行本) [ 恩田 陸 ]