名門ハプスブルク帝国の若き皇帝に見初められた奔放な美少女は皇室の因習に馴染めず、公務を放棄し、姑と争い、夫の浮気に対抗する。華麗な宮廷を舞台に、皇妃の光と陰を描ききった傑作歴史長編。
歴史上の人物を伝記ではなくドラマのように描き、読者に読ませる力はすごいですね。
17世紀ヨーロッバの地図を思い浮かべながら読みました。
島国に住む日本人の私には理解できないような大陸の領地争い、戦争、政略結婚・・・
でも、エリザベートは相思相愛で結婚したのだから幸せだったのではないかと思いきや、夫は政治のことはすべて姑に相談して、エリザベートには、自由にしていろと言う。
皇帝は常識的なことしかできないから自由奔放なエリザベートが癒しとなっていたのだ。
愛されて結婚したと思ったのに、これはショック。
ヨーロッパ貴族は一族で孫や甥・姪に同じ名前をつけるので登場人物の名前がごちゃごちゃになって初めは読みずらかったけど、慣れてくると一気でしたね。