本ちょこっとかじり虫
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ぼくは人間として生まれる前に、樹木の精霊キジムナーとして500年間、イシャナギ島(石垣島)で生きていた。15世紀から1980年代に至る南西諸島の時間と神話を大股に渡り歩く寓話的年代記。 石垣島生まれの作者が、八重山諸島が歴史上に現れた15世紀頃から琉球王朝時代、薩摩藩に侵略されて日本になり、戦場になったあげくにアメリカに占領されて、本土に復帰するまでの500年を描いている。 沖縄は日本の一部だと当たり前に考えていたけれど、実は琉球王朝ができる以前から八重山諸島の人たちはタイや台湾と交流があって独自の文化があったんです。鎖国の時代にですよ!
本土にはない形の亀甲墓は子宮をイメージしたお墓で入口が子宮口のようになっていて、死んだら母の胎内の戻る、ということらしいです。 死者を埋葬したら、3年後に掘り出して洗骨し、厨子甕というきれいな骨壺に収めるという。
そのほかにも、人頭税や言語禍など、知らなかったことが盛りだくさんです。
登場人物も面白い。「ほうれ見ろの御主前(うしゅまい)」と呼ばれる老人は死んでからも現れる。 樹木の精霊キジムナーが石垣島の歴史を語る、オススメ本です。
『SUPERサイエンス 知られざる温泉の秘密… 2024.01.17
『ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石… 2023.11.30
『星月夜』李 琴峰 2020.12.19
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