図書館は予約待ちで1年後くらいになりそうなので、文芸春秋3月号を借りてきた。
ナガセの年収163万円=世界一周クルージング費用と同じ。
平日の昼間はパートで生産ラインに並ぶ。
夜は友達の喫茶店でアルバイト。
土曜はパソコン教室の講師。
こんなに働いても、働きすぎだと思わないのはなぜ?
それは、収入があまりにも少ないから。
日本の経済は女性を安い賃金で働かせることで潤ってきたんだぞ。
石原慎太郎なんかにに解るわけがないだろう。
芥川賞選考委員の選評が面白い。
山田詠美:『蟹工船』より、こっちでしょう。
池澤夏樹:小説は社会を表現するために書かれるのではない。
生きた人間たちを書いて、結果として彼らが生きる社会が描かれる。社会は背景であって主役ではない。
石原慎太郎:無劇性の劇の繰り上げ当選。
舞台が“奈良” 東大寺に歩いて行ける距離に家がある。
観光地なのに田舎なところが良いな。
普通に鹿が歩いていてのんびりしている。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
お金がなくても、思いっきり無理をしなくても、夢は毎日育ててゆける。契約社員ナガセ29歳、彼女の目標は、自分の年収と同じ世界一周旅行の費用を貯めること、総額163万円。第140回芥川賞受賞作。