久しぶりに瀬戸内さんの本を読みました。ものすごくリアルに分かり易く「蜻蛉日記」の作者を分析してます
原作は古典なので題名くらいしか知りませんが、百人一首に「藤原道綱の母」作の歌があったかな
本当の名前が伝えられていないため、こんな名で呼ばれていますが、一人息子の道綱はたいして有名でないのに、母の書いた作品のおかげで名前が知られているなんて皮肉です。
あの「源氏物語」より30年も前に書かれていて、紫式部も影響を受けていたというじゃありませんか
千年前も、女の苦労は変わらない。夫への欲求不満と嫉妬なんですね。
特に、一夫多妻で通い婚であった当時は、夫が来るのをただ待っているしかない。
興味深かったのは、生理のことを「月の障り」といって、それが何度も文章の中に出てくることですね。
夫からの手紙にも「障りがなければ行く」とか書かれているし
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
美しく聡明な姫君は、名門藤原氏の子息に見初められ、誰よりも幸せになるはずだった─。瀬戸内寂聴が読み解く、私小説の元祖。