悼む人の続編ではなく、静人自身が淡々と語る日記です。
茨木 月季さん のブログでも紹介されていましたが、悼む人を読んだ後すぐに読むとよい、ということで即、図書館で借りてきました。
続けて読んだので、日記のいろいろな場面で、悼む人のストーリーを思い浮かべました。
事件や事故で死んだ人を悼むことは、自分と全く関係ない人を覚えておくことで、他人からみれば自己満足だし、遺族にとっては余計なお世話かもしれない。
最初は静かに悼みの旅を綴る日記だったのが、後半は静人に関わりを持つ人との物語になっていきました。
こういうテーマは作家にとってライフワークとして続いていくような気がします。
「亡くなった人を、誰かれの区別なく、誰を愛し、誰に愛され、どんなことをして人に感謝されたか、ということを、覚え続ける。」
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
200余篇の生と死と愛の物語。
見知らぬ死者を悼み、全国を放浪する静人。日記という形式をとり、過酷な旅の全容と静人の脳裏に去来する様々な思いを克明に描く