カテゴリ:乃南アサ
構想10年と言うだけあって、大河ドラマにもなるような、読みごたえのある内容でした。 最初の「北海道移住手引書」は文語体で読みにくいので後回しにしましょう。 「お国の言うことは信じちゃいけねえ。」おがじゃの言葉です。知床へ行くのに凍った海を渡ることもできず、開拓どころではなかった。 口減らしのために北海道へ移住してきたとわとその家族。 小学校を卒業すると、12歳で奉公へ出された。口減らしのために。 18歳で奉公から帰ってくると、嫁に行けと言われ、顔も知らない人に嫁ぐ、口減らしのために。 そして、夫が徴兵される。 「お国の言うことは信じちゃいけねえ。」空から攻撃してくる敵に対して、竹やりで応戦する訓練なんて。 「お国の言うことは信じちゃいけねえ。」 これは今も日本人に伝わっていることじゃないですか 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 小樽での奉公を終え、知床に帰った少女は、かつて家族を救ってくれたアイヌの青年と再会する。一度きりのかなわぬ恋。そのとき少女ははじめて思う。人は自分の人生を、どこまで選び、決められるのか、と。厳しく美しい知床の自然に翻弄されながら、ひたすら大正から昭和の時代を生き抜く。感動の最終章。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.02.28 00:16:23
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