小中学生向けのノンフィクションです。大人が読んでも感動します。
農業高校の生徒や先生にとっては牛も人間と同じように家族として愛情をもって育てているので、津波が来たときも牛の避難を真っ先に考え行動している。
明治時代の災害記録を見ると、「人畜の被害なし」などと記録されていて、人も家畜も同列に考えていたことがわかります。いつのまにか「家畜の被害なんて記録に残さなくてもよい」時代になってしまったんですね。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
宮城県農業高等学校、通称「みやのう」では、生徒たちが三十四頭の牛を大切に育てながら、牛のコンテスト「共進会」を目指してがんばっていました。ところが、二〇一一年三月十一日、東日本大震災がおこり、大津波が「みやのう」におそいかかります。生徒たちだけでなく、牛の命も守ろうと奮闘した先生たち。その手によって助けられた命は、やがて被災した人たちに大きなはげましを贈ったのですー。