日本版ヘレンケラーですね明治初期の障害者女子教育のお話。
盲目で耳が聞こえず口も利けない少女れんは青森県の名士の家のお嬢様だったので、アメリカ留学帰りの教師を雇えたけれど、全国には障害のある子供はたくさんいたはず
盲学校などなかった時代、ボサマと呼ばれる盲目の三味線ひきの少女きわのように耳が聞こえれば少しは生きる道もあっただろう
兄の縁談の支障になるからと毒殺されそうになる場面には背筋が凍るが、実際にそういうこともあったかもしれない
社会的弱者の歴史を記録しておくのも今を生きる私たちの大切な仕事なのでは・・・
【楽天ブックスならいつでも送料無料】奇跡の人 [ 原田マハ ]
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
旧幕臣の娘である去場安は、岩倉使節団の留学生として渡米した。帰国後、日本にも女子教育を広めたいと理想に燃える安のもとに、伊藤博文から手紙が届く。「盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女」が青森県弘前の名家にいるという。明治二十年、教育係として招かれた安はその少女、介良れんに出会った。使用人たちに「けものの子」のように扱われ、暗い蔵に閉じ込められていたが、れんは強烈な光を放っていた。彼女に眠っている才能をなんとしても開花させたい。使命感に駆られた安は「最初の授業」を行う。ふたりの長い闘いが始まったー。