カテゴリ:村上龍
近未来といっても今から数年後に、戦争経験のある老人たちが堕落した日本を立て直そうとテロを実行する、というお話 原発に隣接する施設を満州国時代のドイツ製対戦車砲で50発砲撃しても、特定秘密保護法のせいで“爆発が起きました、原発は安全です”というニュースしか報道されない国民に本当のことは知らされない そんなことは福島の原発事故後の報道で分かっているはずなのに、数年もすれば忘れてしまうのが日本人なのです 背筋が寒くなりました、社会に無関心で惰性で生きていたら、知らないうちに最悪の事態になって、手遅れ状態だったらどうしようー 気になったところをメモしておきます 「我慢ならないのは、文学者や芸術家という類の連中が、社会の幸福とか、平等とか、あるいはそういったことに貢献するとか言い出すことです。そもそも彼らは虚業の世界に生きているわけで、いかなる意味でも、どんな状況でも、社会的貢献などと口にすべきではない。社会的幸福からも、不幸からも、自由であるからこそ、数学的に厳密な虚構というか、地球や宇宙にも匹敵するするような小世界を構築できるわけで、それを勘違いするような輩は、抹殺すべきだと私は本当にそう思っているんです」 「まったく希望がない人間にとって、テレビや新聞や雑誌は増悪の対象でしかない。とくに、貧乏人や弱者の側に立っているんですよというような論調と内容だと、さらに増悪の度合いが増す。ほとんどの報道は、結果的に、自分よりもはるかに不幸な人がいるという安心感を一般人に与えるためになされている。そして、もっとも頭に来るのは、マスコミの連中が、自分たちは本当に貧乏人や弱者を救うために記事を書き番組を作っているとタカをくくっていることだ。当たり前のことだが、危機感のない人間に、危機感しかない人間のことはわからない。最大の問題は、連中が、わかる、理解していると思っていることだ」 「いつの時代でも、またどの国でも、メディアは必ずポピュリズムによって屈服し、それを権力が利用する」
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最終更新日
2018.08.20 21:22:53
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