産む性としての女性の生命力が伝わってくる。
『
推し燃ゆ』
も衝撃的だったが、
その前に書かれたこの作品にも度肝を抜かれた。
『かか』で
芥川賞を取ってもおかしくなかったと思う。
人間の本質といいうか、
内面の脆いところを
とてもうまく表現している。
湯船に赤い金魚(経血)が浮いているところから始まって、
祖母から、おまけに産まれたと言われ続けた母の苦しみ、
自分を妊娠したからdv父と結婚しなければならなかった、
母への罪悪感。
「
私はかかを産みたい」
泣けた。
かか [ 宇佐見 りん ]