主人公の宙は、母の妹夫婦に育てられ、
小学校入学を機に実の母と生活することになる。
二人の母がいることは幸福だと思っていたが、
家事もできず、母親らしさもない実母に翻弄されながらも、
母の後輩の佐伯の料理に助けられて成長していく。
娘の近くで暮らしながら、
なぜ妹に子供を預けていたのか。
父親は誰なのか。
疑問を抱きながら読み進めるごとに謎が解けてきた。
こんなに複雑な家族があるんだろうか。
一小節ごとに成長していく母娘、
そしてご飯に涙が出た。
「加害者が被害者に謝罪して許されようとすることは暴力」
という言葉にハッとした。
宙ごはん [ 町田 そのこ ]