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カテゴリ:新聞記事より
2006/07/23, 朝日新聞 朝刊
電車やバス車内の空気で乗客が不快と感じるのは、人いきれやたばこ臭より、消臭剤や化粧品、クリーニング剤などのにおいが多いことが、消費者団体のアンケートでわかった。 化学物質過敏症の人の場合は、その多くが他の乗客の化粧品や消臭剤などで体調を悪くした経験があった。 清潔ブームの昨今だが、きれい好きなつもりで「汚染源」になっているようだ。(永井靖二) 生活のトラブル相談の担当者らで結成した「全国消費生活相談員協会」関西支部が昨年8月~今年1月、近畿の電車やバスなど公共交通機関の一般の乗客120人と、北里研究所病院(東京)の専門外来で化学物質過敏症と診断された近畿在住の患者21人にアンケートし、一般乗客113人(94%)と患者の全員から回答を得た。 一般乗客が「車内の空気で気になったにおい」として、「乗客の香水、整髪料、制汗消臭剤、化粧品など」を挙げたのは73人。 「乗客の衣服のクリーニング剤、防虫剤」は26人で、複数回答の重複を除くと計97人。 これに対し、 「人いきれや体臭」76人▽ 「たばこ」57人▽ 「車内にこもった排ガス」42人。 「車内に漂う消毒液や殺虫剤」は21人にとどまり、他人の身だしなみに関連する回答が最多だった。 「気分や体調が悪くなった」原因も「他の乗客の化学物質臭」が21人と最も多く、「人いきれ」は20人、「喫煙」は14人だった。 また、化学物質過敏症の21人全員が「車内で体調が悪くなったことがある」と答えた。 私鉄・JR在来線、新幹線、バスのいずれでも原因は「香水、整髪料、制汗消臭剤、化粧品」と「衣服のクリーニング剤、防虫剤」が1位と2位を占め、頭痛、疲労感、焦燥感、目の痛み、吐き気などの症状を引き起こしていた。 調査にあたった門田祥代(さちよ)さんは「清潔さや安全性を求めながら、自身が空気を汚す行動をとっている人が多い。 化粧品や消臭剤が汚染源になるという自覚がないためではないか」と指摘している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.08.04 11:09:08
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