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カテゴリ:新聞記事より
2006/07/24, 河北新報朝刊 売り上げ 男性の2倍/女性だけのタクシー会社、快走/広島 清潔・華やか・気軽・親切/サービスきめ細やか/子育てとの両立に配慮 全国的にも珍しい女性運転手だけのタクシー会社「なでしこキャブ」(広島市)が、2005年1月の設立以来、きめ細かなサービスで人気を集めている。 「一日の売り上げは男性の2倍。 さらに女性を活用し、利用者に愛されるタクシーにしたい」と殿田尚子社長は意気込んでいる。 なでしこキャブの運転手は、20~50代の13人。 大半が子どもを持つ主婦だ。 地元タクシー会社の専務だった殿田さんが、「女性運転手は、高齢者や女性から指名されることが多い。 運転手不足の中、女性パワーを生かさない手はない」と思い立ち、グループ内で起業。 「無愛想」とか「運転が荒い」と言われるタクシー業界のイメージを女性運転手で変えたいとの気持ちもあった。 それにはまず、女性が安心して働ける環境づくりが必要。 不規則な労働時間と歩合制が当たり前の業界で、午前8時―午後5時の月24日勤務と月給最低20万円を保証した。 職業運転手に必要な2種免許を持っていない人には、社費で免許を取得させることにした。 また、清潔なタクシーを目指して社内は全面禁煙にし、運転手全員にブランド物のスカーフを配布してさりげなく華やかさも演出。 また、怪しげな電話による車の呼び出しは親会社に回すなど運転手の安全対策にも気を配っている。 こうした工夫で従業員の士気も上がり、平均売り上げは一日一台約2万3000円と、男性運転手の約2倍に。 利用客は、会社周辺の女性や高齢の常連が多いという。 「気軽に話ができて、親しみやすい」(女性客)や「店内まで同行して家電製品を運んでくれた」(高齢者)などの声が寄せられている。 売り上げトップを続けているのが、設立と同時に入社した黒川由美さん。 保育園児ら3人の子どもを持つ専業主婦だったが、募集要項を見て応募した。 「ここなら主婦でも働けると思った。わたしがどうしてトップなのか分からないが、会社は安全面にも気を配ってくれており、安心して働けるのがいい」と話す。 殿田社長は「女性が充実して働けることが、上質な接客につながる。 子どもを抱える主婦でも安心して働けるように、今すぐには難しいが託児所設置なども検討し、さらに女性運転手を増やしていきたい」と将来展望を描いている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.08.07 08:27:54
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