カテゴリ:京の見どころ
. 律宗/唐招提寺派 五位山・法金剛院(ほうこんごういん) (2) 双ヶ丘(ならびがおか)麓に位置して平安時代の830年右大臣清原夏野の山荘をのち双丘寺(そうきゅうじ)とされたのが始まりで、文徳天皇による天安寺を経てのち寺運衰えるも平安末期1130年鳥羽院天皇の中宮でのちの崇徳天皇・後白河天皇の生母 待賢門院璋子(たいけんもんいんたまこ)が再興し法金剛院とされる 法金剛院 再興当時は宸殿・南御堂・三重塔等を有する大きな伽藍でしたが、応仁の乱や続く幾度かの震災に依り多くの堂宇を焼失、また明治に入りJR山陰線建設により境内縮小されて今日に至っています 「西御堂(礼堂)」 お堂の周りはこの時紫陽花の花で彩られていました 待賢門院41才鳥羽天皇皇后の地位を捨てここで出家し、仕える歌人堀河局(ほりかわのつぼね)らに囲まれて44歳の若さで亡くなるまで俗世を離れ静かに過ごしたとされています 「表門」 簡素な門構えですが静かな佇まいを感じさせています 右は「書院・庫裡」 蓮の葉覆う池越しの正面です 左チラチラ白っぽく写るのは花が咲く沙羅の木です 待賢門院の意が汲まれた庭は、五位山を背に極楽浄土を見たてて造られた回遊式浄土庭園で平安末期の姿を留めるとされています(いま蓮の葉が覆い全体が捉えられません) 写真は、6月30日(紫陽花・沙羅の花)、7月11日(蓮・桔梗の花)の時を分け撮ったものです 法金剛院は関西花の寺第13番霊場とされていてこの時あじさいの花が境内一杯にうめていました 春の梅・桜に始まって、花菖蒲・菩提樹・沙羅・紫陽花・桔梗・百合・蓮から菊・紅葉まで四季折々の美しい風情を見せてくれます なかに桜は待賢門院桜と名を被せた立派な枝垂れ桜が礼堂前にあります(一部既報) 池の北寄りに巨岩を配し造られた「青女(せいじょ)の瀧」 日本最古の人口の瀧と謂われこの庭園と背後の五位山を合せ国の特別名勝に指定されています (右)重文の木造阿弥陀如来座像は2.3mの大作で平安後期の仏師院覚の作と謂われています 他に十一面観世音菩薩像など多くの重文が仏殿に納められています (写真は資料より) 法金剛院 通称「蓮の寺」とも呼ばれます 極楽浄土に咲くと謂われる蓮の花、清楚でいて優美な花形は心すがすがしくしてくれます 池の中はまだ少し早かった様ですが世界中の蓮の花を集め苑池や鉢に植えられています 蓮の花 花言葉は神聖、清らかな心とあります、その優しい色合と共にお釈迦様そのものを現すのかも知れません 蓮の花の形をした蓮華座にすわる仏さま、仏教の思想・美術と深く結びついた花で、古来よりお寺に咲く花として一番相応しいとされてきています 中国の成句(せいく・ことわざ)に「蓮は泥より出でて 泥に染まらず」、俗世の欲に染まらず清らかに生きることへの象徴の様にされる蓮の花です 若くして亡くなった待賢門院璋子は法金剛院の背後、五位山の北の位置(現在の花園西陵)に葬られています (右)待賢門院堀河(璋子中宮の時より出仕し、共に落飾出家し璋子に仕える)の歌碑 「ながからむ心もしらず黒髪の 乱れてけさは物をこそ思へ」 百人一首 80番 不思議と待賢門院璋子の歌は存せず、仕えた堀河局の歌人としての足跡が多く残ります 桔梗の花も又お寺に似合う花です、万葉集・源氏物語にでてくる朝顔は桔梗とも謂われています (右)前真如堂で咲いていた菩提樹と沙羅の花、法金剛院にも植えられていましたが菩提樹は既に終っていましたが、沙羅の木こちらで綺麗な花を咲かせていました 二尊院で触れました西行法師、「永遠の女性」と詠った待賢門院璋子を思慕して叶わず武士を捨て出家したとも謂われています 西行法師遺作 「願わくは花の下にて 春死なむ その如月の望月の頃」 後段の頃とは釈迦の亡くなった2月15日を指します 花は桜をさすのが定説ですが西行の頭には釈迦入滅のとき咲き落ちた沙羅の花もあったのでは? 因みに西行亡くなったのは釈迦より一日遅れ2月16日72才でした 礼堂から書院・庫裡前 待賢門院の心を映すように大きく広げた葉と優しい色の蓮の花が咲いていました (法金剛院と蓮の花1 昨年7月にUPしています) (TOPページに「花いろいろ」UPしています、今紫陽花4です ホームで見て下さい) ........................................................................ 京都市バス 「花園扇野町」下車すぐ 又、JR花園駅下車 西へ200m 法金剛院関連HP URL---http://www.y-morimoto.com/hananotera/13hokongo.html (法金剛院にはHPありません) ------------------------------------------------------------------------ 被災地に届けよう!
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