幻の「京都新城」遺構の初発掘と京都仙洞御所&大宮御所
太閤秀吉 最後に築城した幻の「京都新城」遺構が初発掘されました 秀吉が関白秀次の聚楽第を破却した後、代わりの関白家の正式な邸宅として秀頼の為に築いた城郭風邸宅その跡です邸宅は当時「太閤御所」と呼ばれましたが、その後秀頼は短期間の利用に留まり大阪城に移り、秀吉の死後 正室・高台院(北政所)が隠居屋敷として少し住まいとしただけで、関ヶ原の戦いに合わせ戦闘への利用を避けるため一部取り壊され又徳川幕府となって完全に撤去され、当時の図面や建物の仕様詳細は失われ往時の姿は確認出来ない侭となって幻の城跡とされて来ました 今回発掘されたのは、仙洞御所の東側の場所で城壁とみられる石垣の一部・金箔瓦などが初めて確認されました城跡は↓もう一つ下の図の赤囲みの通り、今の京都御所の2倍以上にも達する大きなものだった様です2020.5.13の報道です ↑赤囲いが新城の範囲です 左図赤い印が今回発掘された場所です この報道で気が付きました、大宮・仙洞御所どこかで訪問し写真が残っている筈だと、多くはありませんし少しピントの甘い写真もありますがご紹介します 京都御苑内 京都大宮御所と京都仙洞御所 ★京都大宮御所ーー皇太后の御所とされてきた所です 1597年後水尾天皇の皇后・東福門院和子の御所として建てられたもので、以後皇太后などの女院御所として使われて来ましたが、江戸末期の孝明天皇の皇后・英照皇太后の御所として建て替えられ、以後天皇皇后両陛下・上皇上皇后両陛下や皇族方が京都にお見えの際の御宿泊所として用いられています 広さは16,000平方メートルです ★京都仙洞御所ーー退位された上皇のための御所です、江戸時代の初め、1627年皇位を退かれた後水尾上皇の御所として建てられましたが、その後何度となく火災に見舞われ建物は焼失し現在は茶亭を二つ残して建物はなく、広大な庭園を残すのみとなっています 広さ75,000平方メートルあります ↓京都仙洞御所と大宮御所 ↓京都御苑の略図です ↓京都大宮御所「御車寄」(玄関)です 三重の屋根が印象的な玄関です ↓「御常御殿」前に広がる南庭には松・竹・梅の木が植えられています 現在の建物は昭和の半ばに大改修されたもので、英・チャールズ皇太子とダイアナ妃がご宿泊された際に内装も一部洋風に変えられています、近くでは上皇上皇后両陛下が令和元年6月孝明天皇山陵と明治天皇陵ご参拝の折に滞在されています ただ外国からの要人は平成17年からは完成した「京都迎賓館」にご滞在とされています ↓大宮御所から仙洞御所への入口です ↓「北池」1636年に作庭された大きな池泉回遊式の庭園は幕府・作事奉行の小堀遠州の作庭です 北池 元は大宮御所の庭園でしたが今は南池と堀割りで繋がれ仙洞御所の庭園とされています ↓「六枚橋」阿古瀬淵(アコゼガフチ)と呼ばれる淵に切石六枚が並べられ架かります ↓平安時代の歌人「紀貫之」邸宅跡、いまは石碑のみです ↓「雄滝」北池から引かれます ↓「紅葉橋」北池と南池をつなぐ掘割に架かる土橋です ↓「紅葉山」苔ともみじが映えていました ↓「南池」静かな佇まいの中に滝・橋・島・洲浜など多様な風景が展開していきます ↓「八ツ橋」南池の西岸から中島に架かる橋で,藤棚で覆われた石橋です ↓中島越しに茶亭が見えます ↓「醒花亭(せいかてい)」庭園の一番南に位置する柿葺き(コケラブキ)の茶亭です醒花亭の名は、中国唐の詩人・李白の詩に由来しているとされています ↓池の西畔はやや平らで楕円の石が敷き詰められた「洲浜」です、石の数は約11万1千個余り、庶民から一石につき米一升の約束で集められて“一升石”と謂れます ↓北へ戻り茅葺きの茶室「又新亭(ゆうしんてい)」 明治17年(1884年)に近衛家から献上された茶室です 先の醒花亭ともども建物内部は写真不可です ↓最後の一枚です 南池に浮ぶ「葭島(ヨシジマ)」ともみじです 後になりましたが、 旧来からの名称 大宮・仙洞両御所は、平成天皇退位に伴い東京の吹上にある大宮御所・仙洞御所と紛らわしくなく呼ぶためそれぞれ京都の御所については 京都大宮御所と京都仙洞御所と呼ばれる事となっています ***************** 京都ええとこ一覧下 京都市の地図をクリック拡大して、各所に付されたNoをお控えのうえ下記 3区分の中のNoの説明をクリックして頂ければ記事にリンクしますのでご覧下さいただ、最近の2018年以降の各所記事については図の中に表示出来ていません、区分3.よりお入りください 「京都ええとこ記事一覧」 1.(No. 1~ 48はこちらから) 2.(No.49~ 96はこちらから) 3.(No.97~158はこちらから) ←2018年以降現在迄の記事はこちらからです京都各所について何かお尋ねになりたい事などありましたらコメント欄にお入れ下さい、こちらの判る範囲でご返事差し上げます そしてもう一つ拘っていた「京都ええもん」少しだけですが画像クリックして下さい 京都ええもん