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カテゴリ:お酒ぐびぐび
千葉の酒と、いうと、どんなイメージでしょうか。あまり知られてなかったり、イメージ悪かったりしませんか?
灘とか、新潟とかに比べれば知名度は低いですが、千葉にも面白い蔵元・お酒は沢山あったりします。 その中から今日はいくつかかいつまんで。 木戸泉(木戸泉酒造/いすみ市) この蔵が特徴的なのは「高温山廃モト」と言う酒母(モト)のつくりをしていることです。 日本酒の醸造工程は、世界中の酒類と比べても極めて高度な製法のため、詳しく説明すると長くなってしまうのではしょります(ご興味のある方は並行複醗酵でぐぐってみてください)。 酒母についてわかりやすく説明します。 酒母を造るには、まず、水とコウジカビを繁殖させた米、蒸し米を混ぜます。それに酵母をいれます。 酵母を沢山増やしたいのですが、自然界には雑菌が沢山います。 それを乳酸や乳酸菌の働きで液体を酸性にすると、酸性に強い酵母だけが生き残り、コウジカビの酵素によってでんぷんが分解された糖を食べてアルコールを作る、こんな具合です。 (この時、乳酸を添加するのが速醸モト、乳酸菌を繁殖させるのが生モトといいます。その中の山卸と言う作業が大変なので、簡略化したのが山廃になります)。 このときの乳酸菌を木戸泉では培養した乳酸菌を使い、さらに酒母を造るのは通常6~8度の低温で行うのですが、55度と言う高温で行っています。 技術的に大変高度なつくりなので、全国でも数えるほどしかこのつくりをしている所はありません。 それからもたらされる酒は、しっかりとした酸が印象的なパワフルなお酒です。 また、ここの蔵は日本酒の「古酒」の先駆者としても知られています。 その味わいは濃醇多酸の酒が時を経て、コクと旨みを積み重ねた逸品です。30ぐらいのひとなら、自分の生まれ年のビンテージもわずかながら市場に出回っています。 五人娘(寺田本家/神崎町) なんと、全量生モト(山卸は機械による簡易ではありません! 人力で、櫂を使ってです!!)、純米蔵です。 しかも、全量無農薬有機栽培米です。 全国屈指の自然酒、それが寺田本家なのです。 また菩提モト二段仕込みや玄米酒に取り組むなど、(菩提モトとは、寺田本家さんのページによりますと、蔵つき酵母と空気中の乳酸菌により造られたモトだそうです)、挑戦も怠らない情熱をもっています。 寺田本家さんのお酒の特徴はまず、濃醇、そしてお酒の成分が多様な感じがします。 旭鶴(旭鶴/佐倉市) 吟奏の会という、蔵元・酒店の会に入会していて、それように作られた「結」は挑戦と情熱の結晶。 加盟店での人気も高く、即完売と言う事例も多々あったようです。 杜氏は田中素子さん。 蔵見学にお伺いしたときの印象では、好奇心・探究心が強く、負けず嫌いなイメージでした。 そんな田中杜氏が醸したからか、女性的で優雅な味わいと香り。辛口なのですが、口当たりは柔らかくて甘く感じます。吟醸香も嫌味ではなく、立香より含み香が強く感じます。 成田のイオンにある鈴木屋と店のために小込みしている純米大吟醸は白眉です。 吉寿(吉崎酒造/君津市・久留里) この蔵については、寛永元年創業の千葉で一番古い蔵ということしか知らないのですが。 久留里に行ったときに買って来た、純米吟醸無ろ過生原酒夢かえる、の味といったら、驚愕ものでした。 一言で言えばスパイシー! 辛口の白ワインのような、力強い日本酒で驚きました。超個性的です。 とりあえず、今回は息切れしてしまったのでこれにて~。 おいしい晩酌してますか~~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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