中谷一郎「意志を持ちはじめるロボット」は良書です
意志を持ちはじめるロボット 〜人類が創りだす衝撃的な未来〜【電子書籍】[ 中谷一郎 ]JAXAで探査機に搭載するロボットの設計に携わった人が、ロボットの将来について書いたもので、大変興味深く読むことができました。著者の未来予想は次のようです:ロボット革命前夜(今~5年後)ロボット革命(5年後~30年後)人間に役に立つロボットが工場以外で大いに活躍するようになる。パソット時代(30年後~300年後) パーソナル・ロボットの略がパソットです。汎用性の高いロボットが人間を雑用から解放してくれるようになります。ヒューロ時代(300年後~) 人間の脳と同じ機能を持つコンピュータが実現し、人間がコンピュータに、コンピュータが人間に接近します。ロボットと人間が融合した新しい生物をヒューロと呼んでいます。ヒューロの進化は自然選択ではなく設計によるので極めて速いのです。「シンギュラリティ―」を書いたカーツワイルはロボットが人間の脳を模倣できるのを30年ととしていますので、中谷さんの予想は270年分慎重だということになります。自由意志・感情についてもヒューロは持つことができるかもしれないと述べています。