カテゴリ:本(いろいろ)
まだ読み始めたばっかりの本。
久々にアメリカの小説が読みたくなって、図書館でタイトルと装丁にひかれて手にとってみた。 話はまださわりの部分までしか読んでないので、 読み終わってからまたゆっくり書くことにして、 印象的だった文章があったので、紹介。 主人公のドク・ハタは自他ともに認めるゆったりとした雰囲気の紳士で リタイアした後、自分の店を若い夫婦に売るのだけど、 自分たちの生活に悩んでいる夫婦の旦那さんに八つ当たりされるシーンがある。その後に出てくる文章。 「…極度の緊張状態にある人間は、ときに不作法だったり衝撃的でさえある態度をとりがちだからだ。私たちは最大の努力をはらって人の本来あるがままを受けとめ、ちょっとした異常なふるまいがあればその原因を理解し、幾度も思い返したりせずに忘れるほうがいい束の間の出来事もあることを知らなければならないのだ」 ちょっと長くなったけど、この最後の部分。 幾度も思い返したりせず、忘れる。 これがどんなに難しいかを、自分の経験を重ねて考えてみる。 うちの親父はかなりたちの悪い酔っ払いで、 大人になって、自分もお酒を飲むようになったり、多くの酔っ払いと付き合う中で、だいぶ付き合い方を鍛えてきたつもりだけど それでも怒りが爆発しそうになる時がある。 そんな中、胸がす~っとするような解決方法を教えてくれる 文章に出会う時がある。 前述の文章もそんな一つだった。 そっか、忘れてあげないといけないんだと。 以前、田口ランディさんの本を読んだ時にもそんな文章があった。 お酒に飲まれる人は、妄想の世界に入ってるんだと。 そこは本人にしか理解できない妄想の世界なので、 周りの人間はどうにもしてあげられないのだと。 だからそんな時は、自分がその世界に巻き込まれないように逃げればいいのだと。 「理解」とはちょっと違うのかもしれないけど、 解ろうとして、結果自分が傷付いてしまい、そのことが尾をひいてしまうよりも、忘れたり、逃げておく方が、その人と付き合っていけるなら、 その方が優しいのかもしれないと思えるようになる。 自分に優しくできなくちゃ、人にも優しくできないもんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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