カテゴリ:本(いろいろ)
ここ何回か直木賞候補になっている作家さんとは知りつつ
今回初めて伊坂氏の作品を読みました。 この「グラスホッパー」は様々な殺し屋が登場する小説です。 車道に相手を突き飛ばす「押し屋」、相手を自殺に追い込む「鯨」、 ナイフで殺す「蝉」、そして殺し屋ではないけれど彼らの流れに巻き込まれていく鈴木。 その他、怪しい商売を手がける会社「令嬢」やら 裏稼業のサクラのプロ「劇団」、毒殺のプロ「スズメバチ」やら まぁ、“死”に関係することを生業にしている人たちがたくさん登場。 メインは最初の4人なんですけどね。 それぞれ別の仕事をしている彼らが次第に引き寄せられるように からまっていくストーリー展開は面白かった。 あと、殺し屋のキャラも様々で、誰か惹き付けられるタイプが ちゃんと用意してある感じ。 ちなみに私は「鯨」さんが気になりましたが。 『罪と罰』が愛読書であり、唯一読む本でもある「鯨」は 相手を自殺に導く間にまでその本をひろげるような冷静な殺し屋なのですが その彼も、死者の幻覚に迷わされ、暗い道に転がり落ちていくのですね… この小説ってサスペンスともハードボイルドともアクションとも言いづらい 作品だと思うのですが その曖昧さがかえって面白くて、誰が読んでも結構楽しめるのではと思いました。 にしてもこの本を読んでる最中に、 今ニュースを騒がしているライブドアの某氏の死が自殺だったの?という 報道が始まって、 もし殺し屋の仕事だったとしたら、 プロとしてはいまいちの仕事ぶりだよね~なんて物騒なこと考えてしまいました。あぁ~、コワっ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.02.07 00:17:25
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