カテゴリ:本(いろいろ)
私の職場は2交代制。
なので遅番の週は昼頃に起きても十分仕事には間に合う。 なもんで、週代わりで生活ペースが変わる。 ただ基本的に夜型の私は、いまだに遅番から早番に勤務が変わる前日だけは 寝坊してしまうんじゃないかという緊張感から かえって眠れなくなってしまう。 昨日はまさにその日で、結局眠るまでに2冊本を読んでしまった。 で、そのうちの一冊がこの「生まれる森」。 初の島本理生さん作品。20歳で芥川賞候補になったという若い作家さん。 高校時代に塾の講師だった男性と付き合い、その彼との別れの痛手から 立ち直れないでいる主人公。 今度あの人に触れたら、きっとわたしは死んでしまう…。 初めて知った恋の深い痛みをかかえる主人公が 友人やその一家との交流の中で徐々に心の整理をし、 大人の女性へと踏み出す過程を描いた恋愛小説。 読んでいて恥ずかしくなるぐらい初々しい恋愛小説だと思いました。 ただ、「あぁ~、あなたはまだ若いのね」とは思えない部分も たくさんあって、恋愛の奥深さを改めて感じたり(恥)。 読んでる感じは、実は少女漫画を読んでるのにも似てるなぁとも思ったのですが。 漫画で描かれる女性の一瞬の表情や感情を 文章で表現している感じというか。 同時に世代が違うんだなぁと思った部分もあって。 それは、彼と別れた後、自暴自棄になっていた時の彼女の行動とか 話の中では名前もない形で登場してくる男性との関わり方であったりしたのですが。 傷付いた時、自分を見失ってしまったり もっと自分を傷つけることで前の痛みを忘れようとしたりする気持ちは わかるけど それが手を伸ばせばある環境に生きてる世代なのだぁ、と。 なんか、いろんな意味で新鮮な小説でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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