ふ～みんの愚痴ログ

私たちが日々、口にするさまざまな食品の流通に欠かせない「卸売（おろしう
り）市場」。そこでは野菜、果実、魚類、肉類などの生鮮食料品のほか、花き
（観賞用に栽培する植物）なども売り買いされています。

皆さんはその卸売市場が東京都にいくつあるか、ご存じですか？水産物の取り
扱いでは日本最大級の規模を誇る「築地市場」をはじめ、水産物・青果物・花
きを扱う「大田市場」や青果物・花きを扱う「世田谷市場」など、「東京都中
央卸売市場」と呼ばれるものは全部で11あります。

一方、「地方卸売市場」と呼ばれるものは、都内に「東京都練馬青果地方卸売
市場」や「東京都国立地方卸売市場」などの食品市場が11、「東京都荻窪園芸
地方卸売市場」や「青梅インターフローラ地方卸売市場」などの花き市場が7の
合わせて18市場あります。

「中央卸売市場」は、市場を開設できるのが主に地方公共団体に限定されてい
て、開設には農林水産大臣の認可を受ける必要があります。それに対して「地
方卸売市場」のほうは、一定規模以上の施設で、知事の許可が得られれば、地
方公共団体のほかに協同組合や民間会社などでも開設することができます。

卸売市場で競りに参加して商品を購入できるのは、ほとんどの場合、仲買人な
ど限られた人だけです。一般消費者が卸売市場で直接、商品を競り落とすこと
はできません。そのため多くの方にとって、卸売市場は社会科見学などでしか
なじみのない場所になっているのではないでしょうか。

そこで、毎年秋には、一般の人たちにも市場にもっと親しんでもらおうと、東
京都中央卸売市場の各市場が中心となって、生鮮食料品の無料配布や特別販売、
限定試食会のほかトークショーなどさまざまなイベントを繰り広げる「市場ま
つり」を開催しています。

今年の「市場まつり」は9つの市場を開放して、10月に開催されます。その中で
も、注目の市場まつりをいくつかご紹介しましょう。

●「築地市場まつり」（10月10日 10：00～14：00 東京都中央区築地5-2-1）

新鮮な水産物や青果物の即売、食に関するトークショーなど、今年は7年ぶりの
大型イベントが予定されています。新鮮なネタと格安料金でボリューム満点の
すしや天ぷら、中華や洋食、とんかつのお店など、グルメなら見逃せない築地
場内飲食店で、市場ならではの食事も堪能できます。

●「世田谷市場まつり」（10月17日 10：00～13：30 東京都世田谷区大蔵1-4-1）

「野菜・果物即売コーナー」「花とみどり即売コーナー」「楽しい・おいしい
模擬店コーナー」などを開設。そのほか、野菜・果物の模擬競りや豪華賞品が
当たる福引き、無料つかみ取りなども開催されます。

●「淀橋市場まつり」（10月24日 9：00～12：00 東京都新宿区北新宿4-2-1）

「試食販売コーナー」では、佐賀県産のみかん（早熟系）、和歌山県産の平種
柿、青森県産のりんご（サンふじ）、長野県産の巨峰、山形県産のラ・フラン
スが登場予定。ほかに「野菜・果物販売コーナー」や「総合食品即売コーナー」
など、さまざまな商品が特別価格で販売されます。

なお、市場まつりでの特別販売や試食会は、数に限りがあるようです。できれ
ば早めに出かけたいですね。

「食欲の秋」真っ盛りの季節に、「食」の流通拠点である卸売市場を訪れて、
新鮮な食材を味わったり、お得な買い物をしたりしながら、私たちの「食」を
取り巻く環境について改めて考えてみるのもいいかもしれませんね。