|
カテゴリ:仲良きことは美しき哉
「よるになったら、ちゃんとねないと、おばけがきてたべられちゃうんだよね」
寝かしつけの時、娘が突然言い始めた。 「・・・・食べられはしないんじゃない?でも、ちゃんとねないとおばけは来るかもね~」 こっちはさっさと寝て欲しいので、娘の台詞に便乗して、ちょっと脅しをかけてみる。 何分、夜も9時を過ぎているというのに、娘も中々寝ようとしないし、小娘に至っては超がつくハイテンションで寝転がる私の周りを走り回っている。 すると、ビビリ娘は慌てて、叫んだのだった。 「こむすめちゃん、はやくねてっ!!おばけにたべられちゃうよっ!!!」 って、小娘の心配かい。 「小娘ちゃんは良いから、娘ちゃんも早く寝てよ~」 「わたしはだいじょーぶなの。ちゃんとねるの。だから、ママ、こむすめちゃんにはやくねるようにいって!!」 言われて、小娘に寝るように促すが、構ってもらってますます小娘はヒートアップ。捕獲さえままならない。 「こむすめちゃん、だめよ!おねえちゃんといっしょにねよう!!」 尊敬するお姉ちゃんに呼ばれ、小娘が娘の横にようやっと寝転がる。それを娘は抱き抱える。 「こむすめちゃん、うごいちゃだめ。ねなくちゃだめなのよ!」 が、小娘はやっぱり娘の腕を逃れて逃げ出してしまった。 切羽詰った娘。わんわん泣き始めた。 「こむすめちゃん、ねないから、おばけにたべられちゃうよ~。わたし、こむすめちゃんがいなくなったらいやなの。きになっちゃうの」 “きになっちゃう”というのは娘の口癖で、欲しいものがあったりするときに使用される。使用例としては「わたし、チョコレートがきになってきちゃったの~」等。 「ママ、はやくこむすめちゃんをねかせて。わたしはちゃんとひとりでねれるから。こむすめちゃんがたべられてしまうのよ」 泣きながら、布団に頭を突っ込んで、滔々と言い立てる娘。はしゃいだ小娘の笑い声が聞こえるたびに、 「こむすめちゃんがたべられちゃうぅぅぅ」 と泣き叫ぶ。 結局、そのまま娘は泣き寝入りに眠ってしまい、しばらくはしゃいでいた小娘も、静かになったものだから、ようやく寝る気になってくれたようだった。私の横に寝転がり、おっぱいを飲み始め、そのまま眠りについてくれた。 これから後も、夜になると、 「わたしはだいじょうぶだから、こむすめちゃんをねかせてあげて。だって、こむすめちゃんがおばけにたべられちゃったら、わたしいやだもん。こむすめちゃんがだいすきなんだもん」 と言って、一人で寝てくれるようになった。 うーん。 いつまでも我侭ばかりと思っていた娘だが、知らないうちにお姉ちゃんになっていたんだなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|