２０１１．３.１１の午後４時頃だったと思う。

ちょうどお客さんが来ていて応接で二人で話をしていた所へ地震が来た。自分は、かなりの揺れで応接に置いてあるテレビの棚を倒れないようにしていた。

『沼津でこんなんじゃ、東北の方はずっとひどいだろうね・・・』と話をしていた。


好きな人と付き合ったり、婚約や新婚、子供の妊娠や誕生、仕事が絶好調とか、幸せ絶頂の人達も大勢いただろうに、一瞬にして津波に飲みこまれ亡くなったり、行方知れずになったり・・・赤ん坊も小学生も中学生も、高校生、大学生などの、死など考えた事もない若い命、幸せに暮らしていた人達の命も１万７千余が、自分の意思とは関係なく強引に奪われていった。

今日の送迎車の中で、いつもの助手席に乗る高３男子と車の中で震災・津波の話をした。

『４年たったけど、君は何年生だった？あの時何してた？覚えてる？』

『小６でしたね。図工かなにかの授業中でしたね。。。』

『そうかぁ、まだ小学生だったか。そうだよな、４年前は小６かぁ・・・好きな人と付き合えたりして幸せ絶頂！なんて人も一杯いただろうに、可哀想だよなぁ。。。人間死んじゃっちゃぁ美味いもんも食えないし、勉強が大変、仕事が大変なんて言ってられる俺らの方がよっぽど良いってことなんだろうなぁ。。。生きてなきゃ、美味いものも食えないもんねぇ・・・』　

とりとめもなく、そういう話をした。自分も父を平成２４年１０月に病気で亡くした。

でも父も高齢で狭心症や胃癌の手術もあり、『いずれは・・・』　と、心の準備は出来ていたと思う。

それに比べて、ある日突然に津波に飲みこまれ肉親を失った方達の悲しみは想像ができない。また津波に飲みこまれた方達の恐怖、苦しみ、絶望、無念の思いも想像ができない。

『５７になっちゃったけど、生きてるだけでも、めっけもんだな。』そう思ってがんばっていこうと思います。