テーマ:社会のあり方を考える(116)
カテゴリ:社会系エッセイ
なんて見事にもこんなにも命がけのぜいたくをしていたんだろうっと、つくづく思う。
計画停電は今月中で、終わるらしいし、実際のところ、ほとんど実施されていない。 街を歩けばいろんなところで、節電されている。 スーパーやコンビニの照明は半分くらいになっているし、 地下鉄の広告も案内板の電気もついていなかった。 ナイターは、延期だし、いろんなところで節電している。 ちょっと節電すれば、福島原発がなくても、何とかなっているわけで。 スーパーも街中もあんなにも異様に明るくする必要なんかなかったわけで。 都会の街は明るすぎる。 残業も夜遊びもネオンもやめれば、東京はもっと涼しくなって、 夏のエアコンも付けなくても済むようになるかもしれないのに。 本当にこんなに必死になって、電気をつけないとならないほどのことはないし、 こんなことのために、原発までつくって、命がけでぜいたくをしていたんだなあっと、 つくづく思う。 「ゴールデンスランバー」は、ビートルズの歌だけれど、話題になった小説のタイトルでもあって、ほんのちょっとうたたねしていた間に、国家的犯罪者にされてしまった主人公の話。 気持ちの良い午睡に、うとうとしていて、のんきに暮らしている間に、政府はこんな怖いものをどんどんつくっていて、私たち国民は、いつの間にか怖いものを当たり前に使っていることに気づかないでいた。 ポジティブシンキングなんて言葉もやたら流行っていて、深く考えることも、リスクを考えることも、否定されている風潮があって、なんだか納得いかなかった。 事故なんか起こらない、危なくなんかない、津波なんか来ない、助けてもらわなくても、じぶんたちでなんとかなる、大丈夫大丈夫、と、究極のポジティブシンキングの結果が、東京電力なんだよね。 なにかあったらこわいと、早め早めの対策をして、常にリスクを考える。 そういうことが暗いとか、ネガティブだとか、言われてしまう。 なんで? 政府に思想調整されてないですか。 東京電力が事件の処理を外部にたのまなかったのも、助けてもらいたがらなかったのも、幹部が今度の事件が公になったら、自分たちは責任をとって、職を辞差なければならなくなることがこわかったのかもと、思う。 でも、自分の仕事を死守したくなる気持ちはわかる。だって、日本の就職システムは、とにかく、新卒絶対主義で、高級高優遇の仕事は、一度やめたら、二度とつけない。 必死の思いでやっとね手に入れた仕事を手放したくない。 ヒトの命より、危険性、安全性よりそっちの方が大事。 こんな事件が起きるのも、そもそも日本の就職システムのせい。 だから、偉い人たちは、みんな、正義より、仁義よりも、安全よりも、護身が大事。 原発の事件がおきるのも、今の新卒生が仕事につけないのも、 みんなこの就職システムのせい。 でも、アメリカみたいに、中途採用が可能になったり、ランクアップ式の就職形態になったら、それはそれで、今はまだよそくできないような別のマイナスが生まれることもあるのかもしれない。
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