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テーマ:本のある暮らし(3311)
カテゴリ:本のはなし
雨で頭が重いです。ダルダル~。せめて写真だけでも爽やかに。チワワの小太郎、朝だけはお散歩に行けました。天気予報よりも早く雨が降ってきて、午後のお散歩はなし。人間もワンコも、家でグデグデしていたのでした。
FREE (フリー) ↑今話題のこの本、読み始めました。 まだ最初の数ページしか読んでないので本の内容はよくわかりませんが、無料から利益を生み出すというのはわかる気がします。 最初に例として挙げられているのが、無料で動画配信したミュージシャンの楽曲などの売上が飛躍的に伸びたというもの。コンテンツなどを無料で配る行為は損をすると思われている節があるけれど、これは逆だと常々思っていたので特別目からウロコでも無かったのですが、こういうことを大きな声で言ってちゃんと理解できるように一冊の本にまとめるというのがすごい。 私が無料コンテンツが利益を生むと思ったきっかけは、図書館司書の勉強をしていたとき(司書の資格はいまだにとれてませんが)。無料で本を貸し出す図書館。図書館が本を購入して無料で利用者に貸し出す行為は本の売り上げが減るのではないかと、出版業界では慎重論が多いようですが、図書館側としては、無料で貸し出すことで逆に書籍の売上が伸びる、という主張もあり、私としては後者の意見に大賛成だったのです。自由に本を読むことで、好きな本は手元に置きたくなる。それが購入に繋がるはず。 そもそも本に出会わなければ「買う」という行為に繋がらないと思うのです。読書人口を増やすことで、出版物の購買層も増えると思うのですよね。…まぁしかし、これからは電子書籍の時代ですから、図書館改革はいまさら…という感もありますけれど。 良い例が、この「フリー」という本。出版前に一部の読者に無料で全文を公開。この大胆な挑戦自体に話題性があったとはいえ、内容が良くなければそこからベストセラーにまではならなかったはず。無料で公開することが逆に利益に繋がった良い例ではないかと思います。 文芸作品は全文を無料でネットに公開。書籍を買いたい人は、コンテンツ自体ではなく書籍化という手間暇にお金を払う、というようなことが「ウェブ進化論」の梅田望夫さんと作家の平野啓一郎さんが対談した「ウェブ人間論」に書いてあったと思います。たしかに、全文がネットに公開されていても、書籍を買いたい人はいるだろうなと、そのとき思いました。 いまは電子書籍リーダーが出てきているのでこのビジネスモデルはちょっと厳しいかもしれませんが、電子書籍とうまく組み合わせれば、無料で触りを読めて、低料金で電子書籍、ちょっとお金を出して紙の本、という流れは作れるかも。 個人的には、写真集なんかは紙の本がいいのですが、高価な本は購入する前にネットで内容がすべて見られると嬉しい。もちろん、中身を見た結果「内容がよくなかったら買わない」という選択肢もあり得るのですが、中身が見られない場合、「内容がまったくわからないから買わない」ということもよくあります。事前に内容が見られるというのは正統に評価されて購入するかしないかを決められるという意味では消費者の側に立ったサービスなのではないでしょうか。 電子書籍リーダー市場がどうなるのかも含め、今後の流れに注目しているところです。 ウェブ進化論 ウェブ人間論 ↑この二冊、面白かったです。今読むと、ちょっと古いのかなぁ。 電子書籍の衝撃 ↑この本も面白そう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Apr 27, 2010 10:51:21 PM
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