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Aug 23, 2010
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カテゴリ:本のはなし
iPhoneで雑誌が読めるアプリ「ビューン」を使ってみました。30日間は試用期間で無料です。そのあとは30日ごとに450円かかるようです(その都度、確認されるみたい)。

ねむねむ

まず、Wi-Fi接続でないと使えないところが不便なんですが、Wi-Fiに繋げても読み込みに時間がかかって読むまでの道のりが長いです。(「モバイルWi-Fiルーターから3Gネットワーク経由で接続する場合は、ご利用できない場合があります」との注意書きも)

iPhoneだと画面が小さいので読みにくいというのは承知の上で、使い勝手を試してみました。最初の関門はやはりデータの読み込みに時間がかかること。これは大きなストレス。

そして縦位置で見ると1ページ単位でしか見られないので(これは仕方ないけど)最初はううむ…という感じで見てました。そのうち、iPhoneを横位置にすると見開き表示されることが分かったので見開きで見てみました。見開きのほうが見やすいんですが、そうすると紙面が小さくなっちゃうというジレンマ。

こういう電子書籍系のものを使ってみて思うのは、紙の本というのは見開きで見やすいように作られているのだなということ。読み手側の慣れもあると思いますが、作り手側も見開きで見て見やすいように、長い年月をかけて培ってきた定番というか定型デザインのようなものがあるんだと思います。

だから、今の時点では、紙の本を電子端末で見る場合に、見開きで見られるほうが自然で見やすいです。そのためには(たぶんiPadですら)画面がちょっと小さい。やはり自分で買うなら今出てるiPadよりも、もう少し大きい画面のものが欲しいなぁ。

将来的には縦位置でストレスなく見られるような電子書籍特有の「読みやすいデザイン」というのも出てくるのではないかと思いますが、今はまだ過渡期。定着するのはまだまだ先ですね。

ビューンについて言えば、単純に紙の本を電子画像データにして見せてるだけなので、当然、見開き表示(2ページ同時表示)のほうが見やすいです。見開き表示にしても片ページ表示(1ページのみの表示)にしても、文字は小さくて読めないので拡大して読みます。iPadならまた違うんでしょうが、iPhoneだと拡大画面をスクロール(?)というか移動しながら読むので大変。で、ページの端の方を読もうとして紙面を動かしていると、行き過ぎて前後のページに移動しちゃいますからまたこれもストレス。紙面の端の記事をiPhone(またはiPad)の画面中央にもってきて読めるようになったらいいのに。

あと、雑誌全体のどこの位置のページを見ているのかがよくわからないので、それがわかるような表示があるといいです。雑誌によって右開き、左開きがあるんですが、それもわからなくて、表紙から右に進めばいいのか左に進めばいいのかがもっとわかりやすくなればいいなと思います。紙の本だったら一目瞭然なことが、電子書籍になるとわかりにくいという部分はけっこうあるのですね。

逆に電子書籍にしかできないことというのもあるだろうし、今後の試行錯誤でどんどん使い易くなっていくんじゃないでしょうか(希望的観測)。

さて、使い勝手はともかく、これだけ多くの雑誌(現在「30以上の新聞や雑誌、テレビニュースなどが楽しめる」そうです)が月々450円で読めるというのはお買い得です。ファッション誌の「CanCam」なんかは書店の立ち読み的にざざっと内容が見られるので、紙じゃなくてこれで十分(私はCanCam世代ではないので別のファッション誌が入ってくれると嬉しいです)。例えば「家庭画報」なんか分厚いですけど、面白そうな内容でもその重さと値段で買うのをためらってしまいます。電子版で安ければ買ってしまうかも。そうなると読者層も広がるし売上も上がるかも。

ビューンで見ていて面白かったのが「DIME」。書店で表紙だけ見るけれど、中を見たことなかったです。マクドナルドのプレミアムコーヒーの秘密とかミラーレス一眼とデジタル一眼の比較記事とか、なかなかツボを刺激する内容でした。こういう、未知なる雑誌と出会えるのはいいな。

あと、女性週刊誌とか普段は買わない雑誌もつい読んじゃいます。紙だったら買わないけど、電子版だったら(低価格で)買ってしまうかも、という雑誌は意外に多いです。将来的に雑誌の数が増えて価格を上げることになったとしても、スカパー!のチャンネルパックみたいに、よりどり30誌で500円とか、スポーツ誌セットとか、ビジネス誌セットとか30代の女磨きセットとかあったらかなり買う人はいるんじゃないでしょうか。

雑誌を買うときのハードルって、価格以外に「物質的に邪魔」という部分も多いです。保管するにも場所を取るし、リサイクルに出すにしても労力がかかるし…、だったら立ち読みで済ませて買わない。という人も多そう。そういう人は電子版だったら買うだろうし、雑誌が売れないと言われるけれど、潜在的な需要はかなりあるんじゃないかな。

なんにせよ、まだまだ未成熟な部分が多いので、まずはアプリの使い勝手をよくするところから、ですね。悪いところを批判するよりは、前向きに将来に期待、です。


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最終更新日  Aug 23, 2010 09:34:42 AM
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