|
カテゴリ:社会・ニュース
こんにゃくゼリー事故で、製造側の責任を追及した両親の訴えが棄却されたというニュース。亡くなったお子さんとご両親はお気の毒だと思うけれど、素直な感想としては「そりゃそうだよなぁ」という感じ。子どもがハサミを使って怪我をしたからハサミの販売を中止してくれ、とかそういう訴えと同じような感覚があります。明かに子ども向けのおもちゃやお菓子だったら製造者側の配慮も必要だけど、こんにゃくゼリーはそうじゃないもの。こんにゃくゼリーがだめなら、餅をノドにつまらせて死ぬ人が多いから餅の販売を中止しろ、って話になっちゃう。
ニュース記事の中に「欧州連合(EU)や豪州、カナダなどでは、内外の事故を受けてゼリーへのこんにゃく使用を禁じている」という一文がありましたが、これも一概に「だから日本も規制すべき」とはならないんじゃないかな。というのは、欧州やカナダではそもそも「こんにゃく」という食品が一般的ではないんじゃないかと。 日本の場合は「こんにゃく」といえば一般家庭で日常的に食べられている、誰もが知っている食べ物で、それ自体をノドに詰まらせて亡くなる人なんてほとんどいないと思うのだけど、欧米ではたぶん、「こんにゃく」そのものを知らない人が多いのではないかな。そうだとすると、「こんにゃくが入ったゼリー」と言われてもどういうものかわからず、「ゼリー」の一種だと思うはず。日本人の場合は「こんにゃくゼリー」と聞けば「普通のゼリーよりも(こんにゃくのように)固くてプルプルしたものだろう」と想像がつきます。それにくわえてパッケージにも注意書きが大きく印刷されているのだから、それ以上の規制をする必要があるのだろうかという気がします。 こんにゃくゼリーよりもお餅をノドに詰まらせて亡くなる人のほうが多いと思うんですけど、お餅を規制しましょう、とはならないのは、餅の特性が日本人にはよく知られていて、需要も多いからではないかと。 欧米で餅の事故が多発したらこんにゃくゼリーみたいに規制の対象になるかも。販売が中止(または縮小)されてもそんなに困らないのだろうし(いや、在外の日本人は困るか…)。 こんにゃくゼリーの事故が多いことは事実なので、製造・販売する企業側の配慮や工夫は必要だとは思います。しかし、裁判で責任を追及するのはちょっと酷なのではないかなぁと思うのでした。訴えるのは自由なので、気の済むまでやったらいいとは思いますけども。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 17, 2010 05:16:45 PM
[社会・ニュース] カテゴリの最新記事
|