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Jan 31, 2011
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一昨日、Twitter上でTBS公式アカウント(@tbs_channel)のぶうぶ担当の山脇伸介さんとアメリカ在住の作家、渡辺由佳里さん(@YukariWatanabe)のゆるゆる対談が行われました。お二人の著書を読んでいたこともあり、とても楽しく、また横からコメントで参加させていただいたりして「Twitterすごいわぁ」と改めて思ったのでした。(対談の内容はこちらにまとめられています→「FacebookとTwitterのゆるゆるトーク」参加者のコメントつき

おざぶ犬

お二人はそれぞれTwitter、Facebookに関する本を出されているので、対談の内容は、そういったソーシャルメディアについて。山脇さんはアメリカ留学中に、渡辺さんはアメリカで子育てをする中で、Facebookという大きな波を経験されています。それは、これから日本を飲み込もうとしているものかもしれず、教育、子育てとインターネットという問題、そして実名、匿名主義についてなど非常に興味深いものでした。

Facebookは実名主義であり、それは日本にはそぐわない(だから流行らない)、という意見がありますが、私はその点については懐疑的。というか、確かに、今のままだと流行らないかもしれないけれど、Facebook側の対応次第では問題は解消されるのではないかと。

対談の内容を見ていると、アメリカで育った渡辺さんのお嬢さんの意見として「ネット上で実名で発言に責任持つのはあたりまえ。失敗を許すために匿名にするべきなどというのは変な意見」というものがありました。字数制限のためにかなり意訳されているとは思いますので、すべてをそのまま受け取るべきではないとは思いますが、アメリカの一般的な考えとして、匿名=無責任な発言、というイメージがあるのかなという気がしました。

そこではたと気付いたのは(どなたかもコメントで指摘されていましたが)、日本人のイメージする「匿名」と、この議論の中で言う「匿名」はちょっとニュアンスが違うのではないかということ。

つまり、日本で、匿名・実名談義をするときには本名を出すか、ハンドルネームでやりとりするか、という部分で議論されることが多い気がするのですけど、アメリカの方々がFacebookなどで実名にするか匿名にするかという議論をするときには、自分の身元を完全に隠して(またはプロフィールを偽ったり、別人になりすましたりして)インターネット上で意見を言う、ということについての可否を議論しているのではないでしょうか。

アメリカに居たこともないし英語で議論もできないのでなんとも言えないのですけども、匿名・実名談義でときどき感じる違和感が、この点を考慮したらすっと納得できたのでした。

2ちゃんねるなどの匿名掲示板では、同一人物が別の名前で何度も書き込んだり、または別の人物が同じような名前で書き込んだり、別人になりすまして書き込んだり、まさに「匿名」でのやりとりです。なにを信用したらいいのかわからない。

しかし、一般的に、日本人は(外国の事情はよく知りません)ハンドルネームを使ってブログを書いたり掲示板に書き込んだりmixiやTwitterでやりとりしたりしますが、それは完全な「匿名」ではなく、いわば「別名」です。

「実名(本名)」は明かさずとも、同じアカウントからの書き込みであれば同一人物である、とわかります。そして、その書き込みの蓄積からその人の人となりがわかるわけです。それは場合によっては、社会的な肩書きや性別や年齢や容姿や国籍に関係なく評価されます。私はこれがネットの良さのひとつだと思っているのですが、なんのツテもコネなく、なんの肩書きもない人でも認められる可能性があるし、逆に、社会的地位がある人でもフラットにいろいろな集まりに入っていけるという利点もあると思います。

それは、決して発言に責任を持たないということではなく、仮に無責任な発言をしたらどんなに社会的地位のある人であっても容赦なく批判にさらされてネット上での信頼を失うことになります。

別名を使っていても、普通の生活を送っていて健全にネットを使っている人ならばどこかで絶対にリアルな知人と繋がっています。ですから、そういう意味でも無責任な発言はできないし、しないと思います。

Twitterでは政治家や著名人のなりすましアカウントが複数出現しましたが、実際にその人と関わりのある人が確認をしたりしてすぐにその真偽が確かめられました。なりすましっぽい発言をしている怪しげなアカウントでも確認したらご本人だった、なんてこともありました(使い方に慣れてないだけだったとか)。

一般の方の場合、Twitterやmixiでのやりとりで怪しいアカウントとそうでないアカウントを見分けるポイントは、リアルな知人とのやりとがあるかどうか。別のアカウントとの会話で「○○ちゃんとご飯食べに行ったよ」「美味しかったね」などのやりとりがあるかどうかで、その人が実在する人かどうか、大方、見極められます。で、その相手の方がまた別の方と繋がっていて、その方もまた別の方と繋がっていて…ときちんと連鎖しているのが普通。あまりにも偽っていると、どこかで不自然になります。特に理由がないのにオフ会には絶対に出てこない、とかね。

そんなわけで、私自身は、実名主義にそれほどの意味があるとは思わないのです。ただ、実名だと昔の友人と再会しやすいとか、Facebookに勤務先や仕事内容を書き込むことでビジネスでの人脈作りに有利だとか、一部の人には確かに必要ではあるかもしれません。

長くなったので続きは明日。

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↑Twitterの心地よい使い方を提案してくれる渡辺由佳里さんの著書と、Facebookで社会がどう変わるのかをやさしく解説してくれる山脇伸介さんの著書。


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最終更新日  Jan 31, 2011 11:29:54 AM
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