カテゴリ:精神世界
コーディネーター トラークルハウス 藤原 美弥子 3回にわたってシュタイナーの軌跡に追ってみましたが、その最終回である今回はシュタイナーの人智学をより人生に生かすためのバイオグラフィーについて光りをあててみました。霊的なものから閉ざされてしまっているような人生だと感じられる時期も人には多々あるでしょう。空虚で孤独で生きるエネルギーが湧いてこないような時には、ふと人生に向かって問いかけたくなるものです。私はどこからきてどこへ向かうのかー元気で幸福に満ちあふれているような時にはかえって人は自分自身への問いかけをしないものかも知れません。まず冒頭で“7”という数字について3人で考えてみました。通過儀礼の数字にも“7”は節目の数であるとされています。七色の虹、7つの曜日、7不思議…などなど。『人間の身体の細胞は7年ごとに生まれ変わる』『私たちが体験したことは7年たった頃に私たちの心の在り方を決定する力となる』とシュタイナーは述べています。日本においても世界においても7年という年月は意味あるものとされてきたようです。ルドルフシュタイナーが7年ごとの人間の魂と霊の成長について捉えなおし霊学の観点から基礎づけたこのバイオグラフィーという考え方はシュタイナー教育における人間観のベースとなっています。 “40才から真の人生は始まる”という諺は私たちの魂の成長について正しく言い当てているでしょう。魂的諸力はしだいに身体から離れ、私たちはより自由になってゆく中で新しい霊的素質を伸ばしてゆくのだと人智学では考えているようです。吉岡さんは49才となる年齢にあってご自身でまたあらたな節目に立たれていることを認識されているようです。35才までは全ての準備のためにもらうこと、受け取ることに多くのエネルギーを使っているようです。35才を過ぎると全てが与えることへと向かってゆくということです。私はちょうど35才になりましたから、この境界を少し超えている自分を認識している時期です。もっとも地上に深くつながる時期(ちょうどキリストが十字架に架けられた時期とされていますが)には人は多かれ、少なかれ、自分のカルマ的なものずっしりと背負う時期なのかもしれないなと自分の経験から何となく実感できなくはありません。 『42才』という時期は人のバイオグラフィーにおけるひとつの転換期だということです。いわゆる『中年の危機』ともいわれる時期ですが、この時期には人は激しく揺さぶられるます。この境界を内面で乗り越えられたらいいですが、乗り越えられなかったら心理障害などが起きやすいかも知れません。何度も何度も私たちには繰りかえし、進化を促すメッセージが来ているのだと思うので、いつでも準備ができているように心を澄ましておくことはとても重要です。人生の後半は病気や老いがあっても人間の霊的な意識はますます強まってゆくのです。そう考えると年を重ねること自体、悪いものではないなと思えるから不思議です。 まとめとして自分自身のバイオグラフィーといかに取り組むかの話しがしたかったのですが、時間が足りずに早口になってしまいました。ここでシュタイナーはやはり芸術の力なのです。吉岡さんの話されたブラジルのシュタイナー学校を作るための社会実践のエピソードは聞いていた私のパートナーの胸を打ったようです。その人はもしかするとドイツ人の方で日本の人も多く尊敬している、ウテ・クレーマーさんではないでしょうかと私は申しあげました。スラム街にシュタイナー学校を作る時にドイツからも学生などがきてすべてが有機的なフォルムの壁や教室を皆で作りあげたエピソードはとても有名です。シュタイナーの社会芸術の本質はここにあるのだと思います。芸術や温かいグループワーク、各それぞれの時期の一場面を切り取って、感じてみると隠されたたくさんの宝が輝きだすのを感じるでしょう。自分の軌跡を辿り、整理することで前へとすすめることもあるでしょう。道なきところに道をつけるのがシュタイナーの人智学ですから、やはり自分の力で、そして周囲の人々とのつながりを感じながら混迷の時代を生き抜いてゆかなければならないと私は思うわけです。 さて最後に吉岡さんにとっても私にとってもシュタイナーとの出会いにまた多くを与えられた3回シリーズになったこと、この機会を与えられた幸運に感謝します。ありがとうございました。また少し成長したところで吉岡さんと語り合えたら嬉しいです。 人生は私のまわりでより明るくなり 人生は私にとってより困難になり 人生は私の中でより豊かになる ルドルフ・シュタイナー 『バイオグラフィー』ワークショップのおしらせ 詳しくは、→http://www.trakl.net/bio.htmlまでどうぞ! 2007年3月12日(月) 10:00~12:30 13:00~16:00 場所トラークルハウス 1講座…3500円 1日通し…6500円 託児、昼食は別途かかります。 *要予約 お問合せ 093-963-1417 (藤原)まで ───────────────────────────────── TRAKL Haus http://www.trakl.net mail to: haus@trakl.net blog→http://trakl.exblog.jp/ 〒802ー0971 福岡県北九州市小倉南区守恒本町 1-3-21 TEL&FAX 093ー963ー1417 美容サロンTEL 093ー963ー1096 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月07日 14時45分53秒
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