カテゴリ:芸術と文化
ゲスト 北九州オイリュトミーの会 藤原 康三 コーディネーター 藤原 美弥子 オイリュトミーについてあらためて語る意義はとても大きかったと夫婦で再認識しました。言霊の芸術オイリュトミー、一時間ではとても語り得ません。でも一生懸命語ってみたいと思います、と冒頭で述べました。 オイリュトミーを始めたきっかけについて康三さんは次のように説明しました。 「18年ほど前に福岡桧原にある小羊幼稚園というところで日本でオイリュトミーの第一人者の笠井 叡さんの講議を受けたんです。最初はあまりピンと来ませんでした、自分の本業は美容師なんですが、かれこれ15、6年前にハーブやアロマテラピーのお店を作りましてそのうちにシュタイナー農法のプロダクトにたくさん出会うんです。それで8年ほど前にスイスやドイツへ旅行にでかけ、スイスの国境の街バーゼルという街にほど近いアーレスハイム、ドルナッハという場所にシュタイナー思想の核となるゲーテアヌムという自由大学、共同体に行きました。そこには街の角々にハーブや薬草がある薬局や芸術療法は取り入れられている病院もありました。それから幼稚園、オーガニックレストラン、オイリュトミーハウスなる有機的な建築物が立ち並んでいるんです。芸術や自然があふれている街に感激し、帰ってすぐに福岡在住のオイリュトミストの田原先生を紹介されたんです。」 オイリュトミーって一体なんですか。というパーソナリティの質問に2人で答えました。ドイツ語でEurythmy、オイは調和したという意味があり、簡単にいうとよいリズム ということでしょうか。オイリュトミーは大きく3つに分かれます。芸術オイリュトミー、教育オイリュトミー、そして治癒オイリュトミーです。 オイリュトミーの本質について深めてゆくためにまず、子どものためのオイリュトミーについて少し触れさせていただくことにしました。 「私たちが小倉南区守恒市民センターという場所で行っているオイリュトミークラスは、幼児のためのオイリュトミー、母親のためのオイリュトミー、小学生のためのオイリュトミーです」 子どもたちにはオイリュトミーの意味を教えたりはしませんし、どんなことをやったのかとか聞くこともしてはいけません。先生やお友達とのかかわりのなかでメルヘンなどのお話やうたなどのなかに動きを取り入れてゆきます。先生が話しながら動くのです。 リトミックや他のダンスとの違いについてはこう申し上げました。魂を内的に表現するのがオイリュトミーです。そして見えない言葉や音楽を目に見えるものにする、内部の運動や宇宙に漂う言葉や音楽を動きで表現するのです。 感覚をとても使うので静かな動きなのにとてもエネルギーを使います。世界に広がるシュタイナー学校は900校ともいわれていますが、そこではオイリュトミーは必須科目で、シュタイナー教育の核ともいわれています。 私自身は言葉に携わるものとして、言語の教育をもっとも大切だと考えています。他のいろいろな事を子どもに教え込むことよりも言葉の響きを大切に、地に足をつけしっかりと自己表現出来る子に育てられたらと思っています、と伝えました。 康三さんはオイリュトミーの本質を違う角度でこのように伝えました。オイリュトミーは目をつぶって行わないんですよ。動きのなかで自分自身のなかに入り込まないようにするためです。シュタイナーの芸術の本質はひとりではなく他者を感じることが大切だというのです。あくまでも他者との関係性、社会性を重視しているのがシュタイナー的なのです。私たちはとてもストレスにさらされていますので心と身体のバランスを保つ意味からも「内から湧き出る感覚を大切に引き出すことが重要です」 たしかに現代社会では、精神的なアンバランスが大人だけではなく子どもにまで増えています。感受性が鋭い人はいろいろなダメージも受けやすいのでは、と感じます。 芸術というと自分の外側にあるものと認識されがちですが、そうではなくてオイリュトミーなどは、言霊の力を肉体を通じて形象化したもので、鑑賞するだけの芸術とは異なります。ヨハネ福音書の冒頭に、はじめに言葉があった~があります。私たちの時代言葉は単なる伝達手段に過ぎません。けれどそうではなくて、言葉は本来、生命を育んだり、病気を治す力を持っています。ロゴス、言葉の背後にあって時代を生き抜く魂と精神のありようを表現することができるオイリュトミーの可能性に私たちは賭けたいと思っています 北九州オイリュトミーの会ではゆっくりと内部の熱を外へと放射しながら、大切な子ども時代を芸術で満たすことの意味を見つめてゆきたいと考えています。(現在、講師の先生はさきほどの田原先生よりご紹介を受け、笠井先生のお弟子さんでもある、藤原 馨さんにお願いしています。) 今回はいろいろな意味で私たちの活動を再認識するよい機会となったようで、感謝しています。 あらゆるものは本来、宇宙と深く結びついています 身体はその中の断片に過ぎないのです。 エルゼ・クリンク 北九州オイリュトミーの会の詳しい情報はこちらまでどうぞ ↓ http://www.trakl.net/2007.html ───────────────────────────────── TRAKL Haus (トラークルハウス/植物・ハーブ・シュタイナー関連) http://www.trakl.net mail to: haus@trakl.net blog→http://trakl.exblog.jp/ 〒802ー0971 福岡県北九州市小倉南区守恒本町 1-3-21 TEL&FAX 093ー963ー1417 美容サロンTEL 093ー963ー1096 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年04月05日 08時44分41秒
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