カテゴリ:環境活動
◆パート1 出演者:小嶺 水辺の教室 事務局 今村 高良(いまむら たかよし)さん (北九州ほたるの会 事務局長 日本めだかトラスト協会会員) テーマ:生き物が棲める美しい水辺 (写真 今村さん夫妻) 平成11年2月にあれほど身近にいたメダカが環境庁(当時)のレッドデータブックに絶滅危惧種2類に指定されました。 ならば、地元でメダカの棲める環境を作ろうと立ち上がりました。 そんなとき地元の神社の田んぼが自由に使えるようになったのをきっかけに、その場所をビオトープとして作り直しました。 小嶺自治区会を主とし、地元の八児(やちご)小学校、大原(おおばる)小学校の協力も得て、みごとに完成しました。 ビオトープとはドイツ語でバイオ、トップ 生き物が棲める場所 だそうです。 この場所は学校という建物内の教室ではなく、外で自然を学べる教室ということで「小嶺 水辺の教室」と命名したそうです。 はじめはメダカを入れただけでしたが、なぜかいろんな水辺の動物や昆虫が棲み付くようになり、豊かな水辺の教室になりました。 めだかは私たちは飼っていいそうです。 しかし、よく似た魚「カダヤシ」(蚊を絶やす)は飼ってはいけません。 日本脳炎を防ぐため、蚊を食べてくれるから、という理由で当時「カダヤシ」は日本に持ち込まれましたが、今は特定外来生物として定められ個人で罰金300万円とられるそうです。 もし間違って飼っていたとしても、役所などに届ければ問題ないそうですが。 ・野生のメダカ・・・水草がいる(卵を産むため) ・カダヤシ・・・水草がいらない。卵胎生 グッピィみたいに魚の姿で産まれてくる メダカは基本的には1匹のめすが毎日30個ほど卵を産みます。 だいたい4月から11月ぐらいまで、個人で飼っているならば水温を暖かくしていれば年中産みます。本来、メダカは繁殖力が強い魚です。 なぜ、そんなに繁殖力の高いメダカが絶滅危惧種2類に指定されたのか? 実はメダカが棲める環境がなくなったからだと言われています。 昔の日本の田んぼは水が循環できていました。田んぼで卵が孵化し、川にでて、また田んぼにもどってくる、の繰り返し。 しかし、最近の田んぼは側溝をコンクリートで作られたり、水が循環できないシステムになっているそうです。 それでは、田んぼのシステムを昔のように・・・と時代の流れからは決して言えません。 めだかは浅い水、止まっている水で棲んでいます。そこで、今の北九州の川の整備はとても工夫されていますよね。 メダカが棲めるようにとその整備の際に水が緩やかに流れる湾土(わんど)をどんどん作って欲しいです。 また例年5月下旬には水辺の教室の隣の中島川で「日本一小さなほたるまつり」が開催されます。 見える地域が小さいからゲンジボタルの密度はすごいそうです。以前は川の土を清掃のためとっていました。実はそれがいけなかったのです。 ホタルは長い間川底の土のなかにいます。だから、その土を取る行為を止めたら、ゲンジボタルが帰ってきました。 北九州市には「ホタル係」があるそうで、毎年北九州ホタルツアーを開催しています。 それから、絶滅危惧種2類に指定されたとき、メダカを増やすためにヒメダカを川に流そうとした人たちがいたそうです。 皆さんはそんなことはしないでください。 今村さんはそのとき北九州のめだかの遺伝子を調べました。北九州のとある場所でなぜか有明のメダカが発見されたそうです。 それは故意に人間がもってきて流しているからです。 メダカもホタルもそうですが、地域によって遺伝子が違います。 このあたりのメダカは北部九州型です。福岡と北九州のメダカは違います。また、同じ北九州の門司と八幡西区とでも違います。 もしメダカを飼いたいならばその土地のメダカを飼いましょう。生態系が乱れることを防ぐためです。生粋の北九州のメダカを守りましょう。 カダヤシは野生のめだかより強いことから野生のメダカが少なくなったとも聞きます。 このあたりのアメリカザリガニは芦屋の進駐軍がうしがえるを食べるようにともってきたそうです。そう、アメリカザリガニはその名のとおり外来種です。外来種の被害は世界中で見られます。それはすべて人間の浅はかな行為からです。 今村さんの水辺の教室での活動は主に維持管理ですが、他には水辺の教室にくる小学生たちとの交流や学校に出向いて2時間ぐらいメダカやホタルなど自然について語ることもあるそうです。 そのときはだいたい子ども達から質問攻めにあい、講演会を終えたあとにも子ども達からの質問を丁寧に受け答えしているそうです。 これからも子供たちが遊べる水辺を守り続けます、自然と触れ合う経験をした子どもは大きくなっても自然の大切さを忘れない大人になってくれるでしょう、またメダカをうごかさないようにしましょうと最後にお話されました。 私は小さい頃、メダカやホタルに触れることなく、育ちました。今の子ども達の方が自然の大切さを聞く機会が増えているのではないかと思います。 これからも今村さんには自然や地域との交流をこどもたちに伝える活動を続けて欲しいです。 今回はメダカやホタルについて楽しい話をしてくれました。実を言うと書き足りません。 もっと話を聞きたい方は下記の問い合わせ先に是非連絡してみてください。 「第8回めだかまつり」 平成20年9月7日(日) 午前中 小嶺 水辺の教室にて 雨天決行 テントをはります ・ めだかをすくう ・ ザリガニを釣る(するめをえさとして) ・ 孟宗竹の酢酸液や竹炭の販売 ・ 婦人会のたきだし などなど めだかが欲しい人は住所や名前など書類に書いてもらいます。先にも書きましたが、めだかの住んでいる地域を移動させて欲しくないからです。 遠方の方がめだかを欲しい場合はその方が住んでいる土地のめだかを差し上げるように後日手配致します。 めだかまつりは宣伝しなくとも例年500人前後も集まる、そして地域のみなさんによって作られる心温まるお祭りです。 ぜひマナーを守って参加しましょう。 問い合わせ先 小嶺 水辺の教室 今村 高良 TEL:093-612-7593 (コーディネーター 又野) ■株式会社 九州画材■ TEL:093-522-0747 FAX:093-522-1517 http://www18.ocn.ne.jp/~q-gazai/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年08月22日 14時44分37秒
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