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21時を回ったころ、採用2年目の若い教師、4年生担任が何やら添削作業をしています。 漢字の10問テストをしてみたものの、正答率は50%程度だそうです。 それをひとりひとり、間違えを書き直してあげています。36人の10問の50%の間違いを直せば、180回の赤ペンを入れねばなりません。 丁寧だ! そして、そんなことをしてあげる必要はない。 と、思う。ので、 「それ、丁寧すぎると思うよ。丁寧にしてあげる気持ちは、わかるし、若いうちはその気持ちを大事にしなければいけないと思うけれど、あまり丁寧にしても成果が上がらないことは多いよ。」 と。彼は、素直に、 「どうしたらいいですか」 と、聞いてきたので、アドバイスしてみました。 ・正答率が70%以上の子供は自分で残りの3~0問の間違いを訂正し、挽回する能力がある。 ・正答率が50~70%の子供には、あなたがやってあげているように間違いを直してあげたら、それを真似て書き直すだろうから、丁寧な添削の意味がある。 ・正答率が50%以下の子供は、あなたがいくら添削をしてあげても、やり直す気力がないことが多い。 ・あなたのクラスの子供は、正答率50%以下と、70%以上のふたこぶグラフになっているように見える。つまり、あまり添削の意味がない。 ・正答率50%以下の子供がこんなにたくさんいるのは、あなたのせいだけではない。前の担任の責任もある。 ・正答率70%以上の子供は、おそらくわが校では、塾に行っている子供たちか、親がしっかりしている子供たちのどちらかで、あなたの仕事の成果とは言いがたい。 ・やり方を考え直すべきだと思う。 ・10問のテストはやってもいいけれど、その前に5問を繰り返してあげて。5問なら正答率50%以下の子供も間違いは2・3個。2・3個の間違いなら書き直す意欲もあるし、彼らでもおぼえることができる。それで1個おぼえたとして、5問を3回してあげれば、3個おぼえられる。すると、10問をしたとき、正答率が60~70%に達する子供がふえてくる。クラス全体にやる気が出てくる。 ・こういうやり方を、スモールステップ(急に多くを求めない)と言うから、他のことでも考えてみたらいいと思うよ。 とまあ、こんな調子で時々アフター5をやっています。 私も余裕がないから5時を過ぎて必死で働いています。実際、若い人を育てている暇はないし、私たちの職場では他所の学年に口出しするのは越権行為と見るような偏狭さがあります。若い人の中には、アドバイスをうざったがる人もいます。 ちなみに前の担任は30代。先輩が出した不具合を新人がさらに劣化させる。実にまずい展開。2007年問題は至る所で展開しつつあります。子供(家庭)への対応はさらに難しくなりつつあるというのに!若い教師にアラが多いのはある程度仕方がない。私など、若いころは子供と思いっきりスポーツすることしか考えていませんでした。今でも相当ボンクラです。人助けをしている場合ではない。正直言って「オレを助けてくれ」と団塊の世代に向かって叫びたい。 さあ、どうする、アイフル、フルハウス(←ちょっと、壊れています)。正直言って、この負のスパイラルを挽回する余裕はありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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