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Jan 5, 2009
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カテゴリ:その他 雑多

正月ですが、続けます(汗)。 

事件の舞台となった神戸の学校・須磨・ニュータウンという要素には、実に微妙な空気がある。この街の生い立ちについては、「「少年A」14歳の肖像」「地獄の季節-「酒鬼薔薇聖斗」がいた場所」で高山文彦氏が詳しく書いていて、非常に興味深かった。多井畑~名谷という、古い村のあった地域の山を削りながら新しい街が作られていく。友が丘・竜ヶ台・多井畑等の名前はそこが自然の丘や山・畑であったことを意味している。山を削り、削った土で海を埋め立てる神戸方式は「山、海へいく」と喩えられ、住宅地開発のモデルケースとなった。核家族世帯が流入し、新たな自治体が出来上がっていく様子は戦後の日本全体の流れと重なる部分が大きい。ニュータウンへ移り住むだけの財力を貯めた層が転居していく中で、下町の自治が壊れていく一因となった。アップタウンとダウンタウンという階層化が進んだ。アップタウン(多井畑)第一世代の自治はしっかり組織されたものだったようだ。「ニュータウン=人情味に欠ける」といった図式でこの街を語る文章も少なくなかったが、少なくとも第一世代はそうではなかったのではないかと思う。アップタウンへ移り住んだのはAの祖母の代であり、Aはアップタウン三代目に当たる。家は三代でつぶれる...

Aの家族もまら、この街の空気と同様に、微妙である。Aの家庭は多くのメディアから、かなりのバッシングに遭っている。伝え聞いた様々な情報と「『少年』Aこの子を生んで・・・」を読めば、確かに異常な部分を感じる。それでも、この街の平均的な家族像から大きく外れていたのかというと、そうでもなかったようにも思われる。そのあたりが、微妙なのである。異常であるのはAの家族だけというわけではないだろう。今の日本のたいていの家庭が、微妙に異常を孕みながら成り立っているのではないかと思う。我が家だって例外ではなかろう。

AとAの家族の微妙な人物像や微妙な関係は、親の手記である本書を読んだだけでは、なかなか正確にはつかめないと思う。ある人は、先にも書いたように、「思ったよりまとも」と感じるかもしれないし、ある人は「許せない」と感じるだろう。同情する部分も、憎むべき部分もあるだろう。手記に現れているのは実に複雑な親の心境であり、それに実に複雑な読者の心情が重なるため、読み取り方は実に様々であると思う。私自身、この本を読んでいるといろいろな思いが交錯する。

微妙に異常なのである。どうしても、妙な言い回しになってしまう。明らかに異常と感じる部分がいくつかあるのに加えて、至る所で微妙なずれが見られるのである。一見、まともに見える事の中にも、なんだかおかしな雰囲気がある。この歯がゆさは何なのだろうか...

本書で両親は、平謝りを何度も繰り返しているように見える。ところがよく読んでみると、言い訳もさせて欲しいという心情が含まれている。おそらく事件からの数年は、家族は大変な思いをしただろう。言い訳をしたくなる気持はわかる。それでもここは、潔く謝罪に徹するべきだったのではないかと思う。また、「失うものはないので洗いざらい語る」と言いながら、都合の悪いことは詳しく書いていないという傾向も見られる。

最も私が歯がゆいと感じるのは、母親がAへの体罰に関しての記述がぼやけているところである。

母親のAに対する躾が過剰であったことについて識者から多くの指摘があった。あるのにもかかわらず、母親は「躾できつい折檻をした覚えはないのですが・・・長男のAには厳しく怒って注意していたかもしれません」と三人兄弟を育てる事態となったAが三、四歳当時の様子は書かれているものの、あまり多くは記述しておらず、受け流そうとしているようにも受け取れる。Aの精神鑑定主文が「弟いじめと体罰との悪循環の下で「虐待者にして被虐待者」としての幼時を送り」と、母親の虐待を指摘していることに対しては、「頭では分かっていても、いまでもA自身のこと、鑑定書の内容はピンと来ず、よく理解できていません」と、真相をうやむやにするかのような記述しか書いていない。



後に発行された本、「「酒鬼薔薇聖斗」への手紙-生きていく人として」(今井一生:宝島社)には、生後6か月から虐待があったと母親が人に告白したという話(これは、又聞きの話ではある)が載っている。この虐待の状況については、大事な点である。しっかりと再検証がなされるべきだと思う。

 






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Last updated  Jan 6, 2009 07:02:02 PM
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