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Feb 10, 2009
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カテゴリ:その他 雑多


「少年A」この子を生んで…

<妙な確信と開き直り>

子供たちの変化というものは、一つ一つ、少しずつのずれの集積がもたらしたものであると思う。Aの親はずれを意識していない部分もあるし、ずれを認識しながらも逃げている部分もあるように感じる。女の子をいじめる(少なくとも3度いじめにからんでいる)、弟たちをいじめる、図工の時間に粘土で赤い脳にカッターナイフを突き刺した作品を作る、淳君を殴る、小学校では学級崩壊、酒を飲む、たばこのにおいがする、万引きをする(かなり多かった様子。少なくとも2回発覚)、床下から猫の死体が出てくる、軒下から斧が出てくる、女の子をつけまわした上に靴を燃やす、刃物を所持する、奇妙な絵を描く・・・

Aの親はずれを感じながらも、感性を鈍化させ、問題を先送りにしてしまっていたのだろう。「こんなもんだ」「なんとかなるだろう」といった「妙な確信と開き直り」を持っていたようにも読み取れた。根拠のない自信というか・・・。

「うちの子に限って、そんなことはない筈」、「優しいところもある」「相手(友達・教師)にも問題があったんじゃあないですか。」。子供が非行をした時や異常な行動をした時に、多くの親がそう口にする。「妙な確信と開き直り」はAの母親のみならず、現代の保護者に通じる問題である。問題のある子どもの親の多くが、Aの母親の「Aへの愛情(溺愛に近い)と厳しさ(虐待に近い)のちぐはぐさ」と共通するものを持っている。間違えた子育てをしておきながら、確信があるかのような態度でいる。ある時には「この子は難しくて無理、ダメ」と開き直る。ある時には子育ての間違いを指摘されて逆切れし、食ってかかる。根拠のない確信と開き直りに基づいて甘やかし、溺愛し、放任し、虐待し、ペット化してしまう。「これで、いいのだ」と根拠のない確信と開き直りが、どんどんずれを生み出していく。どうにもならない親と、どうにもならない子。

Aほどの凶悪犯罪に至らないまでも、毎月のように子供が起こす大きな事件が報道されている。至る所で進行していく学級崩壊も収束に向かう様子がない。特別な家庭、特別な子供でなくとも、今まで挙げてきたような家族内の日常的なずれは個人及び社会全般に蓄積されている。少年Aレベルではないにしても、かなり危うい子供達から少々危うい子供達まで、さまざまなレベルで危機的な状況が生まれ続けている。ニュースにはなりはしない程度の事件(万引き・いじめ・学級崩壊・etc)を含めて、至る所で起こる不全と不幸・・・。

Aの家庭の話を例に挙げてきたので、どうしても話が極端に聞こえてしまう。ここで、別に「普通な家庭」がずれている様子を例に挙げてみたい。知人の家族なので例に挙げるのはやや気が引ける。以下は、かなりデフォルメした話である。

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<マー君は王子様>

後輩夫婦のお宅を訪問する機会があった。一人っ子の男の子がもう4歳になる(仮称:マー君)。ついこの間、出産されたばかりだと思っていたのに、早いものである。

とっても温厚な若夫婦で、本当にいい人たちである。愛情を持って子供を大事に育てているのが、よくわかる。お二人とも真面目に働いており、子供は昨年の4月から保育園に預けているそうだ。父親の方は、帰りが遅いのにもかかわらず、時間の許す限り、ずっと子供の相手をしていると、自慢げに母親が言っていた。

よい父親、母親に育てられ子供はどうかというと・・・これが、ちょっと、気にかかるのである。

この日は私ともう2人(仮称:客A・客B)、3人で訪問した。AもBも「いい人」である。手土産にケーキを6つ買っていった。

お菓子大好きなマー君は、大喜び。大人たちの話がひと段落ついたあたりで、お母さんが「それじゃあ、ケーキをいただきましょうか」と、切り出し、箱を開け始めると、待ってましたとばかりにマー君がキッチンの方に飛んでいく。マー君にとって、食べたいものばかりだったようだが、ひとつ欲しいものを選んだ。お母さんが、それをお皿に乗せてあげると、マー君は真っ先に食べ始めた。

「ハハハ、マー君、ずっと食べたかったんだな」

と、客A。すると、調子に乗ったマー君は、得意気に言う。

「みんなにも、ケーキ、あげるよ!」

一同、爆笑。

みんなのケーキとコーヒーが用意されたころには、マー君は自分のケーキを食べ終わっていた。お父さんは、ものほしそうにするマー君に、自分のケーキを半分、分けてあげていた。客Bも、

「私、あまり甘いもの好きでないから」

と、マー君にケーキを譲る。

「もー、マー君、食いしん坊!」

と、母親がたしなめたが、マー君は得意げにパクつく。

優しい大人たちに囲まれて、マー君は、父親・A・Bから半分ずつケーキを分けてもらって合計2.5個も平らげた。けっこう高いケーキなので、約1000円分である。私はあげない。母親は手をつけなかった。

客Aが私と同年齢、あとはみな人生の後輩であった。私はこのまじめで優しい4人の大人たちを苦々しい思いで見ていた。以下のことが気になった。指摘しようかとも思いつつ、こんなところでまで教師根性を出したくなかったので、黙っておくことにした。

1. 客が持ってきたケーキであっても、子供が先に食べはじめるのは、いかがなものだろう。「お先に失礼」ぐらいは、言わせればどうなのか。少なくとも、お先が失礼ということを認識させてから、たべさせるべきではなかったか。

2. 母親はマー君に好きなケーキを選ばせたが、客・両親を含めて、だれがどのケーキを選ぶのかを、まず、伺う必要があったのではないか。

3. 1000円分のケーキを一度に与えてしまってよいものだろうか。

4. 「いただきます」と「ごちそうさま」を子供に言わせるべきだろう。(両親は、とても丁寧に感謝を述べられていた。マー君は、最初に箱を渡したときに「ありがとう」を言っただけ)

5. お父さんは、もの欲しそうなマー君にすぐに自分のケーキをマー君に分けてあげた。自分のケーキは自分で食べるべきなのではないか。少なくともマー君が「どうしても欲しいのでお願いします」と頭を下げるまではあげる必要がない。

ケーキの場面だけではない。礼儀知らずの私でさえ、首をひねってしまうような場面が他にもいろいろとあった。いろいろ気になる中で、ケーキの場面だけを取り上げてみた。1~5で指摘したことに対しては、人によれば、「マー君は大人たちの話が終わるのを待っていたんだから、ケーキを先に食べてしまうのは仕方がない」「子供は少々無遠慮なほうがかわいい」とマー君や両親を弁護するかもしれない。

確かに、上記のひとつひとつは、それほどたいした問題ではないように思える。しかし、一事が万事である。見過ごしてしまいそうな小さなことではあるけれど、両親のマー君への対応のひとつひとつが少しずつ間違っているように感じる。

マー君は、万事においてわがままであった。愛情があり、真面目な夫婦に育てられているので、度を越さない程度であり、なんとかギリギリの線で規範意識は育っているようにも見える。しかし、間違いなく、わがままである。

ケーキの場面以外でもわがままな振る舞いをするマー君を、両親や客A・Bは時に茶化し、

(例:もー、マー君ったらかっこ悪い)

(例:もー、マー君不良!)

(例:マー君だめだめ!)

(例:コラーーーーッ!)

と、笑いを含ませつつ、ゆるくしかる。ますますマー君はちゃらけつつ、王子様化していく。

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<王子様はプチモンスター>

これを見ながら、私は思った。真面目で才覚にあふれた両親の、せっかくの優良なはずの遺伝子が、教育の失敗によってプチモンスターに育ってしまっている。こういった子供が、将来、小学校に上がって、場合によっては身を持ち崩すのだ。こんな調子で育てられてきた子供は、たとえ一人一人はプチモンスター程度であっても、集団となるとやっかいさに拍車がかかり、学級崩壊を引き起こすのだ。我慢ができず、欲望が抑えきれない、人の事よりも自分を優先することばかりを考える習慣が身に染み付いてしまった子供。無礼で無遠慮な子供。人の忠告を簡単に聞き流す子供。想像力が欠如して思いやりのない子供。努力をせず、すぐに楽な状況に流れる子供。見かけ上は、極端な欠陥が見当たらなくとも、内面にある価値観がまともには育っていない。

目に見えないところで、子供達の劣化が進む。少しずつずれ落ちながら、ラインが、いつの間にか、下がっていく。とんでもない事件に驚かされる一方で、あちらこちらで、人間の劣化が確実に進んでいる。Aほどではない、Aの家族ほどではないにしても。

 






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Last updated  Feb 11, 2009 01:16:53 AM
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