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カテゴリ:フーテンの科学寅
なぜ、私は、学校支援にこだわるのでしょう。
私は、学校支援ボランティアアドバイザーとして、 多くの「社会人先生」の活躍を見てきました。 そして、いつも感動に包まれて帰りました。 会社社長は自分の戦争体験を語るうち、感極まって涙を流しました。 会社員から建具業に転職した講師は、 鮮やかな手さばきでカンナ削りの実演を見せてくれました。 驚いたのは子供たちの聞く姿勢です。 落ち着きのない子も、 問題傾向の子も、 姿勢をピッとし、目を輝かせて聞き入っています。 ある講師は授業後の座談会で、 「昨夜はよく眠れませんでした。 授業中生徒が立ち歩いたり、騒いだりしたらどうしようと心配でした。 何しろ近頃の中学生は荒れていると聞いていましたから。 ところが私の拙い話を真剣に聞いてくれ、ビックリです。 私の方こそお礼を言いたいです」 と感想を語ってくれました。 生徒の感想文には、父母による人生講話は 新鮮で為になったと書かれていました。 ◇ 生徒の感想 中3 男 土曜日に行われた新しい授業はとてもよかった。 友だちの父親の話は、偉い人の話より身近で、グッときた。 環境が悪化していると聞き、さっそく本で調べた。 こんなことは今迄あまりなかった。 講師の先生も、僕たちも真剣だった。 とても新鮮で、新しい感覚の授業だった。 これからもぜひ続けて欲しい。 地域社会は人材の宝庫です。 一能一芸に秀でた人がいっぱいいます。 しかも学校の呼びかけには、 多忙にもかかわらず教育奉仕をしてくれます。 「子供のために」の合言葉は、 心あるすべての人をつなぐ魔法の言葉です。 そして、感動という「魂の共振」は、 教育荒廃を必ず克服します。 ◇ 生徒の感想 中3 女 私はお話が終わった瞬間、 とっても素直な気持ちで 「ありがとうございました」 とつぶやきました。 講師の先生が私たちのために、 寝る間も惜しんで、準備してくれたことを知ったからです。 私はいま進路の選択で悩んでいますが、 講師の先生は戦後間もない時代で、 家のために工業高校へ行くしかなったと聞いて、ハッとしました。 私は進路先をあれこれ選べ、 自分で決定できる。 何という幸せかと。 今日はとても重要なことを気づかせてくれ、ありがとうございました。 ◇ 生徒の感想 中2 女 講師の先生は子供の頃、パイロットに憧れ、 試験を何回も受けたが、失敗したそうです。 それでも飛行機への夢をあきらめきれず、 航空機の会社に就職して、 今の飛行機の整備の仕事をしているという話でした。 「夢を持つ。あきらめない」の言葉はグサリときました。 私は学校の先生になる夢を持っていましたが、 勉強が出来ないのであきらめていました。 話を聞いて、私はなんてダメなんだと思いました。 勉強を頑張り、先生になる夢に向かってチャレンジします。 感想文には「感動した」という言葉がいっぱいです。 それはなぜでしょう。 子供たちは、表の明るさとは裏腹に 体験不足からくる自信のなさの中で、 進路に悩み、生きることに悩んでいるのです。 そして、大人たちの確かな体験談を渇望しているのです。 授業後の座談会で、ある社会人講師が 「私が最高にうれしかったのは、 息子が頷きながら聞いてくれたことです。 普段は忙しくてろくに話もできませんから。 こういう機会を与えてくれた学校に感謝します」。 その子の感想文にはこうありました。 「お父さんの苦労話をはじめて聞いて、泣きそうになった。 お父さんを心の底から尊敬する気になった。 こんな気持になったのは初めてだ」。 親の学校支援を生徒の中で、 我が子はだれよりも真摯に受け止めています。 これが何よりの教育です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月09日 22時07分25秒
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