OK-Netの理念の雑メモ
お陰様で、おおさき教育支援ボランティアネットワーク(OK-Net)は、皆様のご支援によりまして、順調に準備がすすんでおります。河北新報さんにも、報道していただきまして記事をご覧になった方から、さらに、ご協力の申し出を本当にありがたいことに、いただいております。これについては、あらためて、ご紹介します。ここでは、まず、組織づくりの基本理念について、寅さんの試案をアップしたいと思います。私どもは「地域の教育力の向上」という目的のために、その働きの一翼を担おうと志した者が自主的に参画することによって成り立つボランティア組織です。自らがこれまでの人生で培った能力や得た経験を活かして、「子どもたちの心からの笑顔」のために貢献することを志した者たちの集まりです。ここでは一人一人が持てるものを惜しみなく提供し合い、協調し合うなかでこそ、広汎な働きが可能になると信じ行動します。ネットワークに参加したいという希望をお持ちの方々、あるいは自分を(どんな形であれ)役立てたいと思う方々ならば、どなたでも歓迎です。しかしながら、こと、子どもの魂に触れる事業ですのですべての活動に「誰でもいいですよ」というわけにはいきません。厳しいかもしれませんが、最低限の共通認識をもっていただくことは不可欠です。私たちの基本理念は、決して難しいものではありません。また、難しくするつもりもありません。真剣に社会貢献をしようと思われる方ならば、当然のものとして共感していただけるものです。尻込みすることなく“自分を役立てる機会”に手を挙げてください。実際に働きを担うまでには、さらに学び、準備と訓練をし、経験を積む必要があるでしょう。そのためのプログラムはOK-Netが、全力をあげて提供しますので大丈夫です。*基本理念(他人の幸せを願う思いと調和の努力) 1. 私たちは、あらゆる子どもたちが、 この世に生を受けたことの、幸せを感じられるように 教育環境づくりと、社会の構築を目指します。 人間だけでなく、全ての生命との調和を目指します。 今の子どもたちが“幸せ”を感じられない要因・要素を 特に教育面から無くしていくことを目指します。 そのために、あらゆる分野の人々が手を携えるべきだと考えます。 (学科教育、道徳教育の範囲に限定しません) なぜなら、子どもたちが直面する問題は多種多様であり、 全ての調和を目指すのであれば、 可能な限り多くの分野の人々が連帯する必要があるからです。 最も大切なのは、“自分を役立てる”意志です。 不調和を調和していくために、 自分にできることを躊躇なくしていく実行力です。 さらに、役立つために自分を鍛え、高める努力です。 備わっているもの、持てる力を互いに尊重し合い、 認め合い、高め合いながら、 “子どもたちの笑顔のため”に向けて心と力を合わせていきます。2. このネットワークに参画・参加するための条件は、 “自分を役立てたい”という意志を有する、ということで 特別な能力、膨大な知識、金銭、知名度…などは不要です。 そしてもうひとつは“社会の調和”を視野に入れているということです。3. 地域社会の調和とは、自分(たち)が世の中を変える、という スケールの大きなものでなくても良いのです。 小さな不調和を調和的に、変える意識があれば良いのです。 なぜなら、人々が“幸せ”を感じられない要因・要素が つまり不調和だと考えるからです。 世界全体で見るか、自分の身の回りで見るか、 意識の次元はさまざまで結構です。 地球規模の戦争から、個々人の不和に至るまで、 不調和はあらゆる次元、あらゆる分野に蔓延しています。 そのひとつでも調和に向かわせるために、 自分を役立てようとすること自体が “子どもを育む思い”への参加です。 そして、専門的な知識や経験をいかして貢献していくことが “教育環境の改善”への参画です。 参加しようと思う人は、いつでもどこにいてもできます。 日常の全ての場面に、実践の機会があるからです。 ですから、学生であれ、主婦であれ、 仕事中の人であれ、老人であれ、 誰であっても“その気”があれば参加できます。 そして、ひとりでも多くの人の参加は、 “教育環境の改善”の働きの原動力であり、推進力になります。 ただし、参画を望む人は、 一定の知識、トレーニング、経験、努力はもちろんのこと、 さらなる知識の獲得や研鑚を怠りなく続けていかねばなりません。 大人の側の、終わることのない学び続ける姿勢こそが、 教育のモデルであるからです。 仕事としてこの働きを位置づけることも可能ですし、 もし、専従できるなら、大きな恵みだと考えます。 活動を継続できるだけの、費用の助成を社会に求めることは、 恥ずべき事ではありません。 助成する人々や団体に社会貢献の機会を与えることであります。 ただし、自分の利益を優先することは、 本末転倒ですので、厳に戒めなければなりません。 補足の説明です。 OK-Netは、NPO組織としての活動ですが、 注意すべきは、“組織”というものは、 両刃の剣であるということです。 組織というものは、 どうしても、「まず自分たちを守る」ことが最優先になりがちです。 そのために情報の風通しが阻害されたり、 組織のトップの意向が無批判に上から下に通達されたり、 組織内部での派閥や主導権争いが派生したりということが、 起きます。 また、組織の規定で内部の者を縛ってしまいます。 自由のないところに、本当の意味の進化向上はありません。 さらに、~主義、~イズムというようなラベルができると、 そこに所属していることに意味を見出してしまい、 日々・日常の自分を点検することが疎かになりがちです。 私たちが目指すのは、 メンバーがお互いの違いを含めて尊重し合い、 違いを活かして補い合い、協力協調し合うネットワークです。 誰かが指示命令したりするようなものではなく、 「自分を役立てたい」と願う人たちが、 自分の良心と意志に基づいて判断し、 実際に自分を役立てていくネットワークです。 さらに、近い将来、 他の地域でも、同様のネットが立ち上がっていくでしょう。 私たちは、その組織ともできるだけ相互リンクをして、 さらに広範囲の「ネットワーク」も立ち上げていきたいと 考えます。 テーマや問題に応じて、 ユーザーが、まずどこの窓口に相談に行くかを選べるようにし、 そこでうまく解決しなければ そこからまたふさわしいところを紹介してもらえるような 仕組みを創りたいと考えています。 そして、連携して勉強会・講習会を持ち、 経験を共有したり、技量を高め合います。 また、私たちの「OK-Net通信」を発展させたような 共通の「通信」を発行することでも つながり合っていくことも考えられます。 さらに補足です。 どういうボランティア活動であっても、 「子どもへの対応原則」と「学校とのつきあい方」 をしっかりと身につけることは必須条件です。 (間違った対応を黙認すことは厳に慎まねばなりません) それさえ身につけていれば、その枠のなかで、 その人らしく個性を発揮していけばよいのです。 人生の成功者ばかりが、良いボランティアではありません。 大人の辛い経験は、子どもたちにとって、癒しにもなります。 癒しとは、かげりを光に変えていくことだとも言えます。 例えば、自分自身の辛い経験を越えて、 それを納得や許しや希望や祈りに変えることができた人は、 同じ心の傷やかげりを背負って苦しんでいる子どもたちの心を 癒せるでしょう。 早くに肉親を亡くした人、 肉親や身近な人が自殺してしまった人、 あるいは自分自身が親に虐待されていた人、 自分の子供を虐待してしまっていた人、 身近な人が病にある人、 肉親や家族との不和に悩む人・・・・・・。 OK-Netは、問題を抱えていない人の集まりではありません。 今、自分が抱えている課題に向き合い、かげりを光に変えることで、 その経験を子どもたちのために役立てることができるのです。 その気にさえなれば、 誰でも子どもの役に立つことはできるのです。 それは、自分に与えられた輝きをさらに大きくし、 同時に、自分のかげり(苦しさ、欠点、至らなさ等)に向き合い、 それを光に変えていこうとする意志と努力のなかでこそ 為していけるのだと思います。 自分自身が愛と真実に生きようとするからこそ、 その輝きが周囲に広がっていくのです。 残念ながら、現代社会では、 力を持つ人たちはさらに力を得ようとしてしまいがちです。 自分の地位や立場を守るために、 人としてもっとも大切なことを ないがしろにしてしまうことも多いようです。 今の社会は国も人々の多くも 「自分にとって何が得になるのか」を基準にして動いています。 “愛”という言葉が好きな人ですら、 そういう基準を手離せない人が大勢おられます。 それがさらに世界を苦しくし、人や自分も苦しくしています。 しかし、生命はひとつらなりですから、 自分へのこだわりさえ越えることができれば、 お互いがお互いの幸せのために生きることができるのです。 補い合い、支え合い、思い合い、いたわり合い、 分かり合い、扶け合って、 共に生きていくことができるのです。 それを喜びとして、自分も満たされて幸せに生きていけるのです。 それが全ての人にとって、本当の幸せであり、 本当の自由だと信じます。 ならば、私たちはひとりの生身の人間として、 そういう生き方を始めていきたいと思います。 ひとりひとりの力は小さくても、 心をつなぎあった者達が協力協調し合えば、 大きな力に成長していくでしょう。 そうなればまた、 その力をさらに多くの人たちに役立てていけばよいだけのことです。 閉鎖的な組織や集団なならないように注意をし、 全ての人に向けて開かれた 風通しの良いネットワークを作っていきたいと思います。 「かげりを光に」「不調和から調和へ」のエネルギーの共鳴のもと 教育技術を幹としてさらに太くしながら、 そこから自由に枝を伸ばし、みずみずしい緑の葉を茂らせ、 メンバーお一人おひとりならではの美しい花を咲かせ、 その果実をさらに皆で分け合いましょう。