テーマ:ゲーム開発者日記(457)
カテゴリ:業界の流れ
経済産業省が2007年度に
ゲーム開発者向けの技術検定制度や表彰制度を創設する事を、 ”ゲーム産業戦略骨子案”に盛り込みました。 この案、制度については、優秀なゲーム開発者の育成を目的とし、 ゲーム産業を輸出産業として、国際的な競争力を強める目的があるようです。 また、政府として中小ソフト会社の支援、海外市場の調査、 優秀者に対する表彰を行う事を発表致しました。 このような事は、既に海外では行われている国もあり、 後手になっている感は否めませんが、 国が積極的にゲーム業界に対して動き始めた事に関しては、 一定の評価が出来ると考えています。 これは、以前にも当ブログでも触れた、ゲーム産業戦略が動きだしたと言えるでしょう。 私としては、今回の流れの中で、 ゲーム業界のイメージ改善、 ゲーム産業に必要な技術の一般への理解の促進、 国際的競争力を強化するにあたっての官民との共闘関係の強化、 各開発者による技術に対する意欲強化、 今までよりも壮大な規模でのゲーム開発を可能にする事 等の効果を期待しております。 今、世界の市場を席巻し始めている北米市場は、ゲーム業界以外との共闘関係を強化し、 そこからゲームに対して、壮大なスケールでのアプローチを可能にしております。 それが、日本においても、今回の官民ゲーム産業共闘という流れの中で、 同様規模の計画を実行に移すだけの下地を作るために役立てていければと考えています。 さて、技術検定制度単体に話を移しますが、 こちらの実施に関しては、懸念点も残されています。 まず、ゲームというものは技術も重要ですが、 面白い物を想像するという感性の部分が非常に重要です。 それらはテストでは計れる類の能力ではないため、 その点について、どのような対策をとるのかが気になるところです。 この技術検定は、間違った方向に進めば、 技術自慢の開発者の育成だけが促進されてしまう危険性があり、 各開発者の評価が技術力単体に重点が置かれてしまう危険性があります。 当然ながら、面白いゲーム開発のためには技術は必須項目ですが、 そこだけに重点が置かれないようにゲーム業界の人間としても注意していかなければいけません。 最後に、今回の流れは、経済産業省が具体的にゲーム産業と向き合い始めた事を 実感出来る流れの一環であり、 今後の国家と民間が協力し合ったゲームの誕生を期待させるものであります。 これを機会として新しいゲームのビジネスモデルの構築に期待したいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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