カテゴリ:読書
1990年に起きた足利事件、犯人として逮捕された菅谷さんは無罪の可能性が高いとのことで、無罪判決を受ける前に釈放されるという意外な展開となった。この事件に関しては今日もテレビで報道されており、今までも数多くの報道がなされているので御承知の方も多いでしょう。
今でも菅谷さんは犯人であると断言する人や、黒に近い灰色であるが無罪が相当などと言う人もいます。どう思うかはそれぞれ自由です、でも人一人の人生や命は重いのです。傍観者的な立場では無く、証拠等の事実精査或いは様々な本を読んだ上で判断されるようお願いしたいです。 昔の事件については、警察の脅しや杜撰な捜査で誤認逮捕も多かったが、今はそんなことはほとんど無いと断言する人もいて驚きます。最近でも数多くの冤罪事件があり、警察としても正常な捜査や取り調べが行われているか調査するため、昨年4月から調査機関「取調べ監督室」を本格的に始動させた。これは取り調べを秘密裏に抜き打ち的に調査する機関で「容疑者への暴行や便宜供与といった自白を得るための違反行為」が無いかどうかをチェックする。 私自身も誤認逮捕された経験がある。警察署内で逮捕した警官に蹴飛ばされ、その後素っ裸になって検査を受けるが屈辱的である。留置所から出る時は手錠をはめられ腰縄をされて犯行現場などを引き回されるが精神的苦痛は耐えがたいものである。弁護士専任届を渡され知り合いの弁護士の名前を書いたが「出張中で北海道には居ない」との回答。外部と連絡をとりたくとも許されず、だれも面会にも来ず(面会に来た方は多かったが拒否されたことは後で知った)孤立した状況の中、密室で取り調べが始まる。証人が必ずしも本当のことを言うとは限らないことを、この時に実感したものである。 私が孤立して、起訴されることは免れないだろうと観念していた頃、外部では様々な方が信じられないほどの努力をしてくれていました。そのお陰で無事釈放されましたが、釈放指揮書を見せられ手錠を外された時はホッとすると同時にドッと疲れがでました。 自分を信頼してくれている人は別として、逮捕されると周囲では「あの人は気性が激しいから」などと噂され「何年の刑になるんだろう」ということまで・・・。新聞で報道されると、親戚からは「あいつは今に何かやるだろうと思っていたけれど」「恥だ」などとの声も上がったという。 これは私の若い頃の昔の話で、忘れかけていた頃に「松本サリン事件」が起こった。この時は被害者であった河野義行さんが犯人とされ報道もされ誰もが犯人として疑いもしなかった。後にオウム真理教による犯行と分かったが、怒りがこみ上げて私自身の過去を強烈に思いだすこととなった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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