カテゴリ:健康
最近は疲労が抜けずに長引くことが多くなりました。若い頃と違って年をとるとなかなか疲れが抜けないですよね。その原因はFRにあることが分かりました。疲労が進むと疲労因子FFが血液中に増加します。そうするとそれを抑制する疲労回復物質FRが働きますが、その働きには個人差があります。また、若い人ほどFRの働きが活発であり、歳をとるとFRの反応が悪くなるそうです。[この記事は「あなたは疲れている」(永岡書店 梶本修身著)を参考に書いています]
東京慈恵会医科大学近藤一博教授は「疲労の正体」はFFであることを2008年に国際学会で発表しました。活性酸素によって細胞が錆びてしまうことが疲労のスタート。それによって生じる老廃物から誘導される物質がFFです。「疲労した体」とは、このFFが血液中にたくさん増えた状態のことです。
疲労回復物質FRの存在も近藤教授によって発見されました。FRにはFFによって傷つけられた細胞を修復する働きがあります。FFが現れなければFRも現れません。疲労が全くない状態は好ましくも思われますが、その状態が続くとFFに対するFRの働きが弱くなってしまいます。FFが大量に発生した時にはFRが十分に働かないという状況が生じます。
「あなたは疲れている」には疲労回復のための6つの方法が紹介されています。「睡眠」「抗疲労成分を含んだ食事」「軽い運動」「みどりの香り」「入浴」「気分転換」です。疲労を回復する最も効果的なのが睡眠。睡眠は壊された細胞を修復する疲労回復の特効薬だそうです。睡眠中はFFの量も減少するのでFRが大いに活躍できるとのことです。
疲労回復に効果があるとして、鶏の胸肉に含まれるイミダペプチドについてブログでも何度か紹介してきました。前出の本の著作者である大阪市立大学の梶本教授も「イミダペプチドには抗疲労効果が認められる」としています。疲労のメカニズムの詳細や疲労回復法の詳細については「あなたは疲れている」をぜひ読んでみて下さいね。 いつも「疲れた」と言っている人もいれば、疲れ知らずでバリバリ働いている人もいます。疲れたと感じるのが「疲労感」ですが、それを感じるかどうかと実際に「疲労」があるかどうかは別問題です。 身体にFFが増加するとサイトカインという物質が作られます。この物質が脳へ「疲れた」という情報を伝えます。脳は「疲れ」を感じて体に警告を発します。ところが「やる気」「達成感」「報酬」「幸福感」などによって脳は「疲労」を感じなくなります。体にはFFが増加しているのに「疲労感」が生じないのです。疲労を感じないままに無理を続けると、体がボロボロになって大変な結果を招くこともあります。 「今日はたいへん疲れていますから会社を休みます」などと言えば「何を甘いことを言ってるんだ」とどやされるでしょうね。「たいへん疲れている」という状態が客観的に判断できないからこういう結果になってしまいます。 今は疲れている状態を客観的に判断できるようになっています。詳細は機会があれば触れたいと思います。ただ、健康保険が適用されないので気軽には利用できないでしょう。試験紙で手軽に判定できる方法もありますが、一般化されるのはまだ先の話でしょうね。 < お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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