テーマ:郷土料理(69)
カテゴリ:料理
昨夜は久々にごっこ汁を食べましたが我が故郷の郷土料理です。ごっこの切り身とごっこの卵のセットの値段は1パック税込560円でしたが、遅い時間にスーパーへ行った時には税込98円となっていました。遅い時間は生鮮品が破格の値段で買えることがありますね。
「ごっこ」とは「布袋魚(ホテイウオ)」のことです。七福神の布袋様(太ってゆったりした衣をまとっている)に似ているためだとの説があります。見た目はグロテスクでお腹に大きな吸盤があります。丸みがありぶよぶよしていてヌメリのある魚です。 産卵孵化したものは浅い岩場で吸盤でくっついて生活をします。北海道・青森県・岩手県などが主な産地です。 ごっこは私が育った漁村では商品価値の無い魚として扱われていました。地元の漁師さんは食べていた方もいましたが邪魔者として捨てている方もいましたね。我が家ではそれをタダで貰ってきてごっこ汁を作っていました。 社会人になって札幌へ出てきた頃は市場でも売っていましたが価格はとても安かったです。グルメブームに火がついてごっこの認知度が高まってからは価格がどんどん上昇して高価な魚になってしまいました。今ではメス1匹が大きな物だと2,000円ぐらいはします。オスはメスのほぼ半値です。
一匹で買うと身や卵のヌメリを取る作業があって慣れていない人には大変かと思います。今ではそのまま料理に使えるようにごっこの切り身と卵がセットのパックになって売られています。 ごっこ汁の作り方は簡単です。昆布で出汁を取り、そこへ身を入れてアクを取りながら沸騰させます。味を確かめながら醤油を適量注ぎ、そこへごっこの卵と豆腐・野菜などの具材を加え更にアクを取りながら煮込みます。火を止める少し前に長ネギを加えて出来上がりです。 我が家では色々な具材を入れる作り方もしますが、ごっこの切り身と卵それに生の岩のりだけのシンプルな作り方が多いですね。一匹で購入した時にはキモ(肝臓)も加えます。身も皮もプルプルでコラーゲンもたっぷり、卵はプチプチでとても美味しいですよ。
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