久しぶりの中国ネタ、というかやや北朝鮮ネタです。写真もなしです。
ご存知ない方のために、中国には東北各省を中心に結構朝鮮族の人たちが住んでいます。民族的には韓国人・北朝鮮人と全く同じで、朝鮮語(韓国語)を話し、吉林省延辺朝鮮族自治州をはじめとして、確か300万人くらいの人口がいます。前に北京に駐在していたとき、カラオケ屋に行く機会がたくさんありましたが、私は日本人にメンタリティが近い朝鮮族小姐をいつも指名していました(やましいカラオケではないです)。当時もかなりの数の朝鮮族が北京には来ていて、主に延辺の延吉をはじめ、北の端・牡丹江出身の小姐が多かったです。
朝鮮族の人たちは通常中学校(小学校からのケースもある)では英語でなく日本語を第一外国語として習うようです。もともと朝鮮語と日本語は非常に言語的には近いので、昔は日本語スパイ養成も兼ね(今もそういう主旨はあると思います)、朝鮮族には日本語を勉強させる方針のように見えます。朝鮮族の小姐とはよく中国語・日本語・朝鮮語をごちゃまぜでいろいろ話しましたが、本音を聞いてみると漢族に対する見方は非常に厳しく、朝鮮族の家庭では「漢族とは結婚するな、つきあうな」「漢族は野蛮だ」みたいなことを言うのが当たり前のようです。政治的に周辺に追いやられているので黙ってはいますが、彼らの漢族に対する嫌悪感は相当あるように思いました。個人的には、やはり敬語もあり、年長者を敬うメンタリティがある朝鮮族の人たちは、漢族のふるまいとは違ってとても感じがいいので好きです。むしろ一部のやや高慢化した韓国人などよりもすれていなくて、素朴なやさしさが感じられます。北朝鮮の一般の人たちも経験上とても素朴でしたが、ある意味戦前の日本人はこういう感じだったのではないかと思うこともあります。
先週、昔の中国がらみの知り合い(日本人です)と飲みに行く機会があって(私は最近ほとんど飲みませんが)、2件目に御徒町の中国カラオケが並ぶビル群にある、知り合いが一応行きつけというカラオケに行きました。ここは中国人(朝鮮族)ママが切り盛りしていましたが、大半は朝鮮族の小姐でした。上で書いた延辺からの人がたくさんいました。隣に座った小姐も25歳くらいの朝鮮族で、やはり中学では日本語を習ったということで、来日1年くらいなのに日本語は結構達者でした。いろいろな言語ごちゃまぜでしゃべりましたが、彼女もやはり延辺・延吉の出身で、日本には延吉から大連経由で日本に来たということで、北京には行ったこともないと言っていました。到着初日に成田空港の近くで食べた「松屋」の「牛めし」が忘れられなくて、その後も「松屋」でずっとバイトをしていたとか、そこの店長がすごく親切だったとかいう話を聞いてほほえましく思いました。
興味深かったのは、延吉には北朝鮮の人はいるかと聞いたら、結構たくさん来ているようで、見た目で北朝鮮の人というのがわかるかどうかと尋ねたら、「顔色が違うので大体わかる」と言っていました。10年ちょっと前までは中国領内の朝鮮族も北朝鮮人もほとんど大差なかったはずですが、同じ民族でも短期間でそれほどの差が出てしまったことの裏返しとして、独裁者の間違った政治に翻弄されている普通の人たちはあらためて可哀想なことだと感じました。
相変わらずあの国は先が見えませんね。中国さまも相当いろいろな問題はありますが、相対的に見ると北朝鮮に比べれば天国のようなところだと思います(中国の農村などではそんなことはいえないでしょうが)。物事は比較の対象をどこにするかで相当変わるものだということに注意しないといけないと肝に銘じているところです。
ちょっと今日は真面目でした・・・
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