ここのところ、正月から仕事が妙に忙しくなり、今帰ってきたところです。久しぶりにネタ写真もなくなったので、本来の?中国関連ネタをひとつ。
先週のサーチナに
「個人所得税法」改正で納税者2000万人減少
という記事がありました。この記事自体は中所得者の税率を下げて負担を軽くするといった内容なのであまりどうということはないですが、中国人の納税意識は一体今はどのようになっているのか、少し疑問を感じました。
私が北京に駐在していた90年代後半ごろから中国は急速に経済成長が進み始め、そのころから一般中国人の所得も増えていくようになりましたが、そのときはまだ一般の中国人に納税意識などほとんどありませんでした。個人所得税といえば、もっぱら外国人の居住者がもの凄い税率で捕捉されて相当な額を支払うもの、という代物でした。当時(今もですが)私の給料などは日本では平均的サラリーマンの金額でしたけど、中国に行けば超高額所得者になって、会社払いの場合(通常の駐在員はこれ)は税率50%以上を超えていました。
一方、一般中国人はといえば、私の会社の事務所で雇用していたスタッフはぎりぎり最低税率がかかる範囲に届くか所得税免除のカテゴリーにいて、残業などで所得が増えてその月が納税対象になったりすると、「なんでそんなもの払わないといけないの」と露骨に言う人もざらにいました。「みんなが税金を払うと道路がきれいになったり、橋や鉄道ができたりするんだよ」と言ってきかせたような記憶もありますが、元々公共心が希薄な中国人さまのことですから、そのようにちゃんと理解できる人はほとんどいなかったような気がします。
むしろ、日本人含むたくさんの外国人が、大した商売にもならないのに、事務所運営費用や税金などの相当量を費やして、中国さまの道路や橋や空港や発電所を作る大量のお金を寄付していたのと同じことですが、そういうものが今の中国さまの物質的発展を支えていることを知っている人がどれだけいるのでしょうか。よくODAで何兆円ものお金を貸したりあげたりしたのに礼のひとつもないことは引き合いに出されますが、それ以外にも大量のお金をこの数十年支払ってあの国の経済を支えていることはほとんど誰も言うことがありません。
中国さまの今の発展はそういう外国人の貢献で成り立っていることも知らず、みんなに甘やかされてどんどんわがまま放題になる中国さまですが、外国人の側もそろそろそういう事実をちゃんと彼らにもわからせる努力をする必要があるのではないかと考える今日この頃でございます。
今日は久しぶりに真面目な話になりました。まあたまにはいいですかね・・・
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