「温泉」というと沸騰するくらいの熱いお湯がぶくぶく湧き出ているところと思うかもしれませんが(私も比較的最近までそう思っていました)、「温泉法」によると、(1)湧出時の水温が25度以上、または(2)別表(ある物質が何mg以上という表)のいずれかひとつの条件、のどちらかを満たせば「温泉」と名乗れるようですね(「まっぷる2007首都圏からの日帰り温泉」から引用)。そうすると30度くらいのぬるい水?でも温泉と呼んでいいわけであって、最近東京周辺など平地で出る温泉というのは、地中1kmくらい掘ったところの深層地下水を汲み上げて加熱・加水するというパターンが多いようです。
そういう条件からすると別に火山などがある地域でなくても、地熱でこの条件を満たすお湯が出れば「温泉」ということになると、北京あたりでも温泉が結構あることになります。私が駐在していた90年代後半に、北京のほぼ中心、地下鉄の崇文門駅前にあった新僑飯店地下の「ウェルビー」という温泉を思い出します。当時、休みの日に何度かここの温泉に行ったことがあります。日中合弁でやっていて、日本人のマネジャーなどもいました。地下3Fくらいにありましたが、温泉やマッサージルーム、レストランなど結構広い面積でした。今思えば、日本の温泉法の基準でここを「温泉」と言っていたのだろうと思います。そのころは、どうしてまわりに火山もなく、地震もないような北京に温泉があるのかとても不思議に思っていました。
ちなみにこの新僑飯店の歴史は古く、87年に1年滞在したときはここにあった数少ない場末っぽい日本食レストランにお世話になり、よくカレーライスやカツ丼を食べに行ったことを思い出します。日本からの単身の駐在員や長期出張者がよく定宿にするところでした。90年代半ばには改装され、今ではいつの間にかNovotel傘下になっているようです。新僑飯店関連のURLはこちら。今もこの温泉はあるようですね。各部屋に温泉のお湯が引かれていると書いてあります。
北京ではあと、北側の郊外にある「小湯山」というところが有名でした。中国側の仕事の関係者の保養所がここにあって、会議などが開催されることもたまにありました。
90年代後半以降は、そのほかにもリゾート施設建設ラッシュでたぶんいろいろなところに温泉やスパー施設があると思います。試しに「北京 温泉」でググってみたところ、このようなサイトがありました。
北京温泉地図
やはり結構あるようです。見たところ万里の長城(八達嶺)の方に多くあるようですね。日帰り温泉マニアとしては今度機会があれば一度行ってみたいと思っています。まあ日本の温泉のような風情は得られないとは思いますが、話のネタにはなりそうな気がします・・・
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