実家に行って 驚く
地震直後にはなんとか通じていた電話もその後通じなくなってしまった。実家は無事、ということは聞いたが、その後、水は出ているのか、灯油は間に合っているのか、など 近況がまったく聞けなくなってしまった。それで、子供3人を連れて実家の様子を見に行くことにした。一応、水をペットボトルに何本かと灯油をポリ1つ持って。それ以外にも空のペットボトルとポリタンクを積んで、どこかでもらえる時はもらってくるつもり。そして、実家は薪または灯油のお風呂。できればお風呂に入りたい。実家に行くと びっくりした。何事も無かったように きれいなのである。高いところにも本や雑誌があるのに、ひとつも落ちなかったそうだ。「たまたま地震の時に友達のところにいて…友達のところはひどかった。食器は落ちてくるし、冷蔵庫も開いて中の物は飛び出してくるし…うちもどんなにひどい状態になっているんだろうと帰ってきたら、調味料が一個落ちているだけだった。前に聴いたことがあるけれどこの辺は地盤が堅いんだって」電気が通っていないから普段主に使っている井戸水は使えないけれど、台所にあった唯一 公共の水道は使えた。風呂に入れる!けれど、午後から風が強くなって 薪で沸かせなくなってしまった。灯油、と言っても 電気が通っていないと 沸かせないのだった。だけど 水があるので お湯を沸かして頭を洗うことにした。洗える時に洗わないと いつ洗えるかわからない。子供たちも洗面所で洗ってやった。それから 実家の母を連れてUスーパーとドラッグストアに行った。けれど、どちらも店内に入れず、店頭販売していても品数はかなり少なかった。スーパーではもはや 野菜の一部を除いて生鮮食品はない。肉・魚はもちろん、豆腐や納豆や牛乳などなど。電気が通っていないから 当たり前である。地震直後に売り切ったのである。海中電灯も電池も なかった…実家では水もガソリンもある、ということなので 持ち帰った。その上 近所の運送会社で灯油を20リットル1,700円で分けてもらうことができた。水も実家からもらってきた。給水所に寄らなくてもよくなった。 「みんなでお風呂を借りにくるかも知れない」と話してきた。ガソリンがあれば の話である。