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百二十五年物語

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2010年07月18日
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カテゴリ:百二十五年物語
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清吉が亡くなるまでは

二階の天井の低い部屋で

清吉とツナの間で寝ていた。

祖母ツナがにわとりの卵を売ったお金の収益?を

ノートに記録していたような気がする。

庭には10数羽のニワトリが飼ってあって

よくイタチに狙われていたので

あわびの貝がニワトリ小屋の周囲にぶらさがっていた。



清吉が亡くなったあとは

祖母とふたりで寝ていた。

祖母の布団の中で掛け算九九を覚えさせられたから

小学校1年生のときはかけざん九九は完全にマスターしていた。


歌で祖母から習ったのは・・・

♪ここは御国の何百里 はなれて遠く満州の~♪



♪柿に赤い花さく いつかのあの家?♪

の2曲だった。



祖母は「明治31年生まれ」だと語っていたような記憶があるのだが

やや曖昧なんだ。

明治31年生まれとすると1898年生まれということになる。

なくなったのが1969年11月だから

1969-1898=71

72才(おそらく数え年)だから計算がピッタリ合う。



祖母の話で印象に残っていることで誕生日のことがあった。

4月に生まれたのだが、なんだか忘れたが経緯があって

10月生まれになったと話してくれてたことがあった。

「おばあちゃんはふたつの誕生日があるとやね」

幼い僕の認識はその程度のものだった・・・。



祖母ツナは5人兄弟姉妹の末っ子だったそうだ。

これは母千鶴子から聞いた話だ。

長男礼造(れいぞう)がいた。

漁師だったらしい。礼造の漕ぐ舟で大連に渡ったらしい。


二男は幾造(いきぞう)。

このおじさんが亡くなった時は

祖母の隣ではじめて死人をみて怯えていたことを覚えている。


長女はイエ。

このイエさんが大連で出産することになったため

ツナは姉の出産の手伝いをするため大連に渡り

清吉と出会うのである。


次女トミ。

そして

5番目が末っ子ツナであり、僕の祖母である。



つづく。







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最終更新日  2010年07月20日 20時41分24秒
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